今週は半導体業界が目覚ましい成長を遂げる中、特に注目すべき動きがありました。AI市場への注目度が高まる中で、インテル(INTC)の株価はこの1週間で急上昇し、14年ぶりの最高週を記録しました。
モルガン・スタンレーのアナリスト、ジョセフ・ムーア氏によると、AIの市場機会を通じてインテルは新たな成長戦略を描くことができるそうで、同氏の評価を受け、インテル株は6月16日に1.5%上昇し、週間では16.1%の上昇を見せました。これは、2009年7月17日の週の17.1%上昇以来の最高の週間成績で、これによりインテルの今年に入ってからの上昇率が37.6%に達しました。
新たな戦略
ムーア氏は、インテルの目標株価を31ドルから38ドルに引き上げ、「イコール・ウェイト」の格付けを維持しました。同氏はインテルがAI市場への展開に際し、「重要な機会」を持つ一方で、既存のサーバー事業による影響も指摘しました。
また、インテルが数年前に買収したHabana Labs/Gaudiの特殊シリコンが、来年の推論(とその先のトレーニング)で重要な売上をもたらす可能性があるという観点からも、インテルに短期的なチャンスがあることも同氏は指摘しています。
半導体メーカー市場の動向
市場全体の規模を見ると、2009年当時のインテルの時価総額は1,090億ドルでトップ、次のメーカーがクアルコム(QCOM)がで時価総額は80億ドルでした。その後、2020年初頭には首位はTSMC(TSM)で時価総額は3030億ドル、2位はインテルで2610億ドルとなり、エヌビディア(NVDA)は1450億ドルで追い上げていました。
そして現在、エヌビディアは最近、半導体メーカーとして初めて時価総額1兆ドルを超え、この市場のリーダーとなっています。
まとめ
このように半導体メーカーは、競争が激化する中で新たな機会を模索し、その結果が市場に影響を与えています。特にAI市場の展開は、これからの成長戦略において重要な位置を占めており、インテルの今後の動きに注目が集まっています。