米国の電子商取引大手、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が、今後もその成長を続け、米国最大の小売業者、ウォルマート(WMT)を追い越す可能性があると、J.P. モルガンのクリストファー・ホーバーズ氏が述べています。
ウォルマートとアマゾン、二つのビジネスモデル
ウォルマートは伝統的なブリック・アンド・モルタルの小売業者であり、一方、アマゾンはオンラインでの展開で最もよく知られています。しかし、それぞれのビジネスモデルが異なるにもかかわらず、アマゾンとウォルマートの競争は数年前から激しさを増しています。特にオンライン・サービスの領域で、この二つの企業は激しく競争しています。
Amazon PrimeとWalmart+
アマゾンは買い物客にPrime会員になる機会を提供しています。Prime会員は月額14.99ドル、年間139ドルの費用で無料かつ迅速な配送を受けることができます。一方、ウォルマートは2020年にWalmart+を開始し、Primeと同様に加入者に無料配送と当日サービスを提供しています。Walmart+の会員になるための費用は、月額12.95ドル、年額98ドルとAmazon Primeよりも低くくなっています。
アマゾン、米国最大の小売業者へ
しかし、ホーバーズ氏は長期的に見てオンライン小売業者であるアマゾンがウォルマートを打ち負かすと予想しています。アマゾンはすでにオンライン販売で40%以上のシェアを持ち、これは強力な市場シェアツールとなり得ると言います。
ウォルマートの反撃
しかし、ウォルマートはアマゾンに簡単にその座を奪わせることはありません。ウォルマートは今後5年間で1300億ドル以上の売上を追加する計画を打ち出しており、この計画にはオンライン販売を容易にする機能の規模拡大が含まれています。また、同社は2026年までに店舗の65%が自動化されることを予想しています。
まとめ
ウォルマートとアマゾンの競争は今後も続くと予想されます。しかし、アマゾンが米国最大の小売業者になる可能性があるという予想は、その巨大なオンライン販売シェアと高まるプライムメンバーシップの成功によるものです。一方、ウォルマートはアマゾンの挑戦に対して、独自の戦略を持って立ち向かっています。これら二つの企業がどのように競争し、それが小売業界にどのような影響を与えるか、引き続き注目していきたいと思います。
*過去記事はこちら アマゾン AMZN