キーバンク・キャピタル・マーケッツは、アップル(AAPL)の株主へ向けて、同社の堅実な長期的なファンダメンタルズを強調し、一時的なiPhoneの販売不振については見過ごすべきだとアドバイスしています。
アップル株の評価と目標株価
キーバンクのアナリスト、ブランドン・ニスペル氏は、アップル株に対する「オーバーウエイト」の格付けを維持し、目標株価を180ドルと設定しました。アップルの5月15日の終値は172.07ドルとなっています。
アップル製品への支出と売上予想
ニスペル氏は14日付けのレポートで、最近のクレジットカードデータを引用し、アップル製品への支出が4月に前月比で18%減少したと指摘しました。それに対して、過去3年間の平均は前月比で4%増加していたと同氏は付け加えています。これはまだ1ヶ月分のデータではありますが、アップルの6月期の製品売上はウォール街の予想を下回るとニスペル氏は予測しています。
アップルの長期的な収益性と成長
しかし、同氏はアップルのユーザー数の増加とエコシステムの拡大が、長期的な収益性と成長を支えると楽観的に見ています。今年初めには、アップルはインストールベースのアクティブデバイスが20億台を突破したと発表しました。さらに、第2四半期の決算発表では、Apple Music、Apple TV+、iCloudを含む全プラットフォームの有料会員数が9億7500万人に達し、3年前の2倍に増えたと発表しています。
アップルの最新の決算
今月の初めに、アップルは市場予想を上回る第2四半期の決算を発表しました。同社はさらに、900億ドルの追加自社株買いを承認し、11年連続で配当を増やし、今後も毎年増配することを約束しました。これは投資家にとってポジティブなサインであり、アップルの業績と財務状況の堅調さを示しています。
ウォール街のアップル株評価
ウォール街のアナリストたちは、アップル株に対して概ね好意的な評価をしています。ファクトセットのデータによると、アップルを担当するアナリストの76%が「買い」またはそれに準ずる評価をしており、19%が「保留」の評価をしています。これは、アップルのビジネスモデルとその将来性に対する信頼を示しています。
アップル株のパフォーマンス
過去1年間でアップル株が約17%上昇している一方で、ナスダック総合指数の上昇は4%にとどまっています。このことはアップルが市場を上回るパフォーマンスを発揮していることを示しています。
*過去記事はこちら アップル AAPL