クアルコム、決算発表で株価急落!携帯市場の低迷が波及

クアルコム(QCOM)の株価は、5月3日のアフターマーケットで大幅に下落しました。携帯電話市場での需要低迷による在庫問題が6月以降も続くとの発表があり、同社の見通しが市場の期待を下回ったことが影響しています。

株価の推移と決算発表の内容

3日の通常取引ではクアルコムの株価が2.8%下落し、112.83ドルで終了しました。その後、同社の決算発表後に株価が下がり始め、6.58%安の105.41ドルまで下落しています。

決算カンファレンスコールでのクアルコムCEO、クリスティアーノ・アモン氏の発言によれば、携帯電話市場における需要低迷は、進化するマクロ経済の背景の中で予想以上に大きくなっているとのことです。

決算見通しとアナリストの予想

クアルコムは第3四半期の売上高を81億ドル〜89億ドル、1株当たり1.70ドル〜1.90ドルの調整後利益と見込んでいますが、アナリストの予想は、第3四半期の売上高が91億3000万ドルで、1株当たり利益が2.17ドルとなっていました。

以前、クアルコムは在庫問題が6月まで続くと述べていましたが、携帯端末の需要低下により、在庫の解消が予想よりも大幅に遅れることが明らかになりました。クアルコムの最大のビジネスセグメントである携帯電話端末の売上高は前年比17%減の61億1000万ドルでした。

今後の在庫調整と中国市場の回復

クアルコムは、在庫調整の動きが今後2、3四半期も続くと予想しています。中国の需要回復は暦年後半に見込まれていますが、確実な回復の証拠はまだ得られておらず、計画には組み込まれていません。

第2四半期の業績

クアルコムの第2四半期の純利益は前年同期の29億3,000万ドルに対し、17億ドルでした。調整後利益は、前年同期の1株当たり3.21ドルに対し、2.15ドルとなりました。当四半期の総売上は、前年同期の111億6,000万ドルから92億8,000万ドルへ減少しました。

アナリストの予想では、売上高が87億ドル〜95億ドル、1株当たり利益が2.05ドル〜2.25ドルと予想されていました。

他の市場セグメントの動向

クアルコムの他の市場セグメントでは、第2四半期に自動車部門の売上が20%増の4億4700万ドル、インターネット・オブ・シングス部門の売上が24%減の13億9000万ドルでした。

株価の年初来の動き

クアルコムの株価は、半導体業界全体や市場全体に比べて遅れをとっており、3日の終値は年初来でわずか3%の上昇となっています。

このような状況を踏まえて、投資家はクアルコムの今後の業績と株価に注目しています。携帯電話市場の需要がどの程度回復し、在庫問題が解消されるかが重要なポイントとなりそうです。また、同社の自動車部門やインターネット・オブ・シングス部門の成長も、今後の業績への影響に注目が集まります。

*過去記事「クアルコム 予想を下回る決算で株価は下落、在庫問題が今後に影響

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