ネットワーク・ハードウェア企業のアリスタネットワークス(ANET)の株価は5月2日に14%安と大きく下落しましたが、これは主要顧客からの支出が減速する可能性があるとの警告が原因でした。しかし、アナリストたちは、人工知能(AI)の台頭が同社の今後にプラスに働くとして前向きに捉えています。
アリスタは5月1日に発表した第1四半期決算で、特に2022年に需要が加速したクラウド・タイタンの顧客の支出が今後若干緩やかになると予想していることを明らかにしました。
クラウド・タイタンの顧客には、マイクロソフト(MSFT)やメタ・プラットフォームズ(META)などが含まれており、2022年度のアリスタの総収入において、マイクロソフトとメタへの売上はそれぞれ16%と26%を占めるとされています。
投資家たちは、こうした支出に関する懸念を快く思っておらず、アリスタの株価は5月2日の市場で暴落しました。
しかし、第1四半期決算は売上高13億5000万ドル、1株当たり利益1.43ドルで、アナリストのコンセンサス予想である売上高13億1000万ドル、1株当たり利益1.35ドルを上回ったほか、アナリストたちは以前からアリスタが生成AIの台頭から恩恵を受けるテクノロジー銘柄のひとつになると予想しています。
ニーダムのアナリスト、アレックス・ヘンダーソン氏は、「今回の売りは、AI導入に備えたクラス最高の企業を購入する機会」と考えており、アリスタ株を「買い」と評価し、目標株価は195ドルとしています。この価格は137.7ドルあまりで取引されている2日の株価から42%の上昇の余地があることを示しています。
また、ウィリアム・ブレアのアナリスト、セバスチャン・ナジ氏は、企業のAIへの投資拡大がネットワーキング分野で重要な成長の追い風となり、アリスタが引き続きイーサネットサイドの有力候補となると考えています。
ファクトセットが調査した25人のアナリストのうち、15人がこの株を「買い」、9人が「ホールド」、1人が「売り」と評価しており、今回の暴落にもかかわらず、依然として高く評価しています。