AIハードウェア市場は、年率27%近い成長が予想され、2021年の100億ドル規模から2030年には890億ドル規模になると見られています。生成AIツールの登場、例えばGoogle BardやMicrosoft Copilotにより、この分野での競争が今後激化することが予想されます。
インテル(INTC)はXeon CPUに多くのAI機能を組み込み、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はデータセンター向けGPUを供給していますが、大規模なエンタープライズAIに関しては、エヌビディアがこれまで唯一の選択肢でした。市場は、ジェンスン・フアンCEOのリーダーシップとカテゴリー創造力を評価し、エヌビディアが次の時価総額1兆ドル企業になる可能性が高いと見ています。
エヌビディアは驚異的な成長を遂げ、それが価格決定力と市場支配力をもたらしていますが、市場規模が大きくなるにつれ、現在の圧倒的なシェアが減少することが予想されます。そして、その受益者となるのが、AMDやインテルといった企業になると思われます。
AMDは過去数年間、継続的な実行と強力なイノベーションでインテルを圧倒し、クライアントおよびデータセンターの市場シェアを急速に拡大してきました。AMDはザイリンクスを買収し、AIハードウェア市場への参入が整いました。エンタープライズAIをサポートするAMDのハードウェア、ソフトウェア、フレームワークの力は十分であり、AMD GPU上でのAIワークロードの最適化が容易です。同社のソフトウェアはすべてオープンソースであり、顧客は柔軟に対応できます。
一方、インテルは売られすぎで過小評価されていると言われています。CEOのパッド・ゲルシンガー氏の下、インテルはプロセスリーダーシップに力を入れ直し、運用とプロセスの実行を強化し、進歩を示しています。
インテルは、初のデータセンター向けディスクリートGPUを発表したことで、同社が価格と性能で積極的に競争することが期待されています。低消費電力の製品を提供できれば、高い評価を得ることができると思われます。
さらに、エヌビディアは急成長に伴い、顧客へのサービス提供が難しくなると言われており、インテルもAMDと同様に、エヌビディアから離れる顧客を獲得できる可能性があります。このような状況により、インテルとAMDは市場シェアを獲得し、競争力を高めることが期待されます。
AIハードウェア市場は急速に成長し、競争が激化しています。エヌビディアが市場をリードしていますが、AMDやインテルも独自の技術と戦略で市場シェアを拡大しようとしており、エンタープライズAI市場での競争がますます激しくなることが予想されます。
*過去記事「AI投資戦略:投資家が狙うべきAI関連銘柄」