パランティア 政府・企業顧客向けに革新的機能を持つAIプラットフォームを計画

データ分析ソフトウェア会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、政府および企業の顧客向けに大規模なデータセットを管理するシステムを提供していますが、このほど「新しい人工知能プラットフォーム」(AIP)をリリースする計画であることを明らかにしました。

これは、同社のアレックス・カープ最高経営責任者(CEO)が4月7日に発表したレターの中で述べたもので、この新しいソフトウェアは、同社がこれまで開発してきた機械学習技術と、オープンAIのChatGPTやGoogle Bardなどのアプリケーションに使用されている大規模な言語モデルを組み合わせたものになるとのことです。

このソフトウェアは企業と政府の両方の顧客をターゲットにしており、「世界中のあらゆる大企業が、このような機能を備えたシステムを必要とするようになるだろう。我々は、航空、製造、エネルギー、銀行、鉱業、製薬、自動車産業などの商業分野の企業や、米国および欧州や世界中の同盟国の主要な防衛・情報機関などの政府パートナーに我々のプラットフォームをリリースする予定だ」とカープCEOは書いています。

同CEOは、AIPの最初のバージョンは、今後数週、遅くとも5月末までに、同社の初期のパートナーに提供される予定であるとし、このシステムの公共と民間のデータセットを組み合わせる能力について、「最新の大規模言語モデルを、大衆の憧れの対象以上のものに変えるだろう」と書いています。

同CEOはレターの中で以下のような使用例が予想されると紹介しています。

一つは、軍事での使用例で、ヨーロッパの同盟国のために働く情報アナリストが、「敵の戦車陣地に最も近く、攻撃するのに十分なジャベリンミサイルの供給を持っている特殊部隊はどこか?また、戦場で最も攻撃されやすいのはどの戦車か?」といったことを調べるのに使用する例。

もう一つは、医薬品開発の例で、大手製薬会社の科学者が「我々のプロジェクトの候補薬のうち、人間に使用する上で最も安全だと予測されるものはどれか?そして、その薬の臨床試験のために生産規模を拡大する能力はあるのだろうか?」といったことの解明に使用する例です。

カープ氏は、「これらの新興人工知能の能力が個人の権利、そしておそらく私たち自身の物理的な安全性にまで及ぼすリスクは重大であり、ほとんどの人にとって明白なことだ」と、AIが人類にもたらす危険性についてもレターの中で言及していますが、それでも、多くの技術者や起業家が署名して最近公開された書簡で打ち出された、AIソフトウェアの開発を一時停止することには反対しています。

こうした開発の一時停止を求める人たちは、敵も同じように熟慮してくれることを期待していると思われるとするカープ氏は、「しかし、現在の努力を一時停止することは、紛争のない世界という幻想に浸ることである。このような最新の人工知能の応用は、これまでも、そしてこれからも、戦場において決定的な意味を持ち続けるだろう。このまま開発を進めることの是非は、他の人が議論すればいい。しかし、敵が先に進んでいる間、我々は立ち止まることはない。」と強い決意を持って開発を続けることを明言しています。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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