エヌビディア(NVDA)に関する記事が続いて恐縮ですが、非常に興味深くゲームチェンジャーとなる予感に満ちた情報が満載ですので、以前のものと重なるものもありますが、続けさせていただきます。
ジェンスン・フアンCEOがGTCカンファレンスの基調講演や記者会見で述べていることで興味深いのが、AIモデルのサイズが毎年10倍になると言われているため、「ハイパースケーラー」とも呼ばれるクラウドサービスプロバイダーは課題に直面しているという発言です。
アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)といったクラウドサービスプロバイダーは生成型AIらへの対応に多くのサーバーパワーを必要とし、その需要がハードウェアの売上を押し上げるとフアンCEO予想しています。
これらのハイパースケーラーは「ムーアの法則の終焉に悩まされている」と同CEOは見ていますが、「エヌビディアのアクセラレーテッド・コンピューティング・ソリューションが、これまで何千、何万ものCPUを使用していたワークロードを、数個のGPUに削減することを支援する」と述べています。
同CEOは「ムーアの法則は死んだ」という以前の主張をさらに強め、同じコストで18ヶ月ごとに半導体の性能が倍増するという法則は「過去の話だ」と断じています。
ハイパースケーラーはまた、AI市場の発展に伴いサーバーの電力需要が急増する中、カーボンニュートラルを達成しなけらばならいという課題にも直面しています。
エヌビディアがこれに提供するソリューションは、後に半導体となるシリコンウェハーに何十億、何百億というトランジスタをエッチングするプロセスである計算機リソグラフィー(computational lithography)を改善するソフトウェアライブラリです。
「エヌビディア AIと次世代半導体製造の開発を加速するための製品を発表」
フアンCEOは、同社のソフトウェアライブラリを使用することで、コストを削減できるだけでなく、消費電力を減らすことができると述べています。同CEOは、ソフトウェアが「マスキング」と呼ばれる1ヶ月に及ぶプロセスを一晩で終わらせるため、工場が200億ドルを節約できると推定しています。そして、工場は二酸化炭素排出量を削減しながら、節約した電力を他の場所に投資することができるとしています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA