パランティア 初の四半期黒字決算で16%の高騰

データ分析ソフトウェアのパランティア・テクノロジーズ(PLTR)が2月13日のマーケットが閉まった後に第4四半期決算を発表しました。GAAPベースでの初の黒字化を含む予想を上回る決算内容だったために株価はアフターマーケットで16%高と高騰しています。

第4四半期の売上は5億900万ドルで、ガイダンスの範囲である5億300万ドル〜5億500万ドル、およびアナリストのコンセンサス予想の5億200万ドルをいずれも上回りました。調整後ベースでは、1株当たり4セントの利益となり、ウォール街の予想を1セント上回りました。

一般に認められた会計基準では、第4四半期の純利益は3100万ドル、1株当たり1ペニーとなり、同社にとって初のGAAPベースの黒字となりました。調整後ベースでは、第4四半期の営業利益は1億1400万ドルで、同社の見込み範囲である7800万ドル〜8000万ドルを上回りました。黒字をもたらしたその他の要因として、同社の総営業費用が第3四半期から約1000万ドル減少し、研究開発費が前四半期比で19%、前年同期比で3%減少したことが挙げられます。

第4四半期の政府向け売上は、米国政府向けの売上2億2,500万ドルを含む23%増の2億9,300万ドルとなり、22%増とな りました。商業ベースの売上は2億1,500万ドルで、米国の顧客からの7,700万ドルを含め、それぞれ11%増と12%増となりました。顧客数は前四半期比9%増、前年同期比55%増となったとのことです。米国の商業顧客数は前年同期比79%増の143となっています。

支出を抑制するため、2023年も黒字を維持すると同社は予想しており、社内の予想より約2年早く、GAAPベースの持続的な黒字に到達していると同社は発表しました。

足元の第1四半期の売上高は5億300万ドル〜5億700万ドルで、コンセンサス予想の5億2000万ドルを下回りますが、中間値は前年同期比13%増となります。また、調整後営業利益も9100万ドル〜9500万ドルと、コンセンサス予想の9800万ドルを下回ると見ています。

経済誌バロンズとのインタビューで、最高財務責任者のデビッド・グレイザー氏は、特別目的買収会社(SPAC)プログラムからの収入は、前年同期の3900万ドルから1600万ドルに減少すると予想しており、この要因を除くと、トップラインの成長率は約20%になると付け加えました。また、第1四半期は季節的に低調な時期であることも指摘しています。

2023年通期について、パランティアは売上高を21億8000万~22億3000万ドルと予想しており、コンセンサス予想の22億8000万ドルを少し下回り、中間値で15%増となります。通期の調整後営業利益は4億8100万ドル〜5億3100万ドルと、コンセンサス予想の4億6500万ドルを上回ると予想しています。これは、調整後営業利益率がレンジの中央で23%となり、ストリート予想を3ポイントほど上回ることを意味します。通期ではGAAPベースの黒字を見込んでおり、コンセンサス予想の1株当たり11セントの赤字を上回ることになります。

アレックス・カープCEOは投資家向け書簡の中で、現在の人工知能ブームと同社のビジネスとの関連性を明らかにしており、「当社のプラットフォームに対する顧客の需要は、ここ数カ月でさらに勢いを増していますが、その大きな理由は、あらゆる分野や業界の企業が人工知能を加速度的に受け入れているためです。この新たな需要源は、昨年末にも予想された以上に、今後の当社の成長に寄与するものと期待しています。」と述べています。

民生用途でのAIの普及は 「もうすぐ」だが、軍事用途では 「すでに到来している」とも述べた同氏は、「しかし、テクノロジー産業と国家の運命は、非常に密接に絡み合っていると考えています。」と付け加えています。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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