クアルコム 予想を下回る決算で株価は下落、在庫問題が今後に影響

2月2日に第1四半期決算を発表したクアルコム(QCOM)。売上高は94億6,000万ドルで調整後1株当たり利益は1.98ドルと発表し、アナリストのコンセンサス予想の売上高96億万ドル、1株当たり利益2.36ドルを下回りました。

携帯端末の売上高は18%減の57億5000万ドル、自動車の売上高は58%増の4億5600万ドル、Internet-of-Thingsの売上高は7%増の16億8000万ドルでした。

第2四半期決算の見通しについて同社は、売上高87億~95億ドルに対し、1株当たり利益が2.05~2.25ドルになるとのガイダンスを示しましたが、アナリストは、売上高95億6000万ドルに対して1株当たり2.29ドルの利益を予想していました。

アナリストとの電話会議でクアルコムの最高財務責任者(CFO)であるアカシ・パルキワラ氏は、携帯端末の需要低迷と相手先メーカーからの在庫引き揚げが複合的に大きな逆風として作用し、在庫問題はIoT製品にも広がっているようだと述べました。

パルキワラ氏は、「繰り返しになりますが、これは短期的なものだ」と述べ、「ビジネスの強さに影響せず、回復が進めば、その恩恵を受けることができるだろう」としています。

CEOであるクリスチャーノ・アモン氏は、電話会議でアナリストに対し、「製品と技術の観点から、当社は歴史上最も強い立場にあると確信しています」と述べ、同社の長期計画に変更がないことを強調しました。

前四半期、クアルコムの株価は、経営陣がチャネルに最大10週間の在庫があると述べ、売上が20億ドル近く減ることを予測したため、2年以上ぶりの安値まで下落しました。

調査会社ガートナーは最近、世界の携帯電話出荷台数が2022年の11%減に続き、2023年には4%減の13億4000万台になると予測しており、需要減による在庫問題は今年も続きそうです。

クアルコムの株価は2022年に39.9%下落したあと、年が明けてからは上昇し、1月には21.2%上昇していました。決算発表を受けた2日のアフターマーケットでは3%安の131.71ドルと下落しています。

*過去記事「クアルコム 12月期の見通しが予想を大きく下回り8%下落

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