音楽ストリーミング・プロバイダーのスポティファイ・テクノロジー(SPOT)は1月31日、第4四半期決算を発表しました。損失が予想より拡大したものの、ユーザー数の伸びが予想を上回ったため、31日の市場開始直後の株価は9%高と高騰しています。
12月期の売上高31億7000万ユーロに対し、1株当たり1.40ユーロ(1.52ドル)の損失を同社は計上しました。ファクトセット調べでは、アナリストは31億8000万ユーロの売上で1株当たり1.28ユーロの損失を予想していました。
スポティファイはこれまで年間利益を出したことがなく、この四半期の損失により、2022年の営業損失は6億5900万ユーロとなりました。しかし、厳しい経済状況にもかかわらず、プレミアム契約数が予想以上に増加したことで、同社の成長ストーリーに対する信頼が回復する可能性があります。
音楽ストリーミングプラットフォームの月間アクティブユーザー数は4億8900万人で、前年同期比20%増となり、同社が発表したガイダンスの4億7900万人を上回りました。また、プレミアム会員数は2億500万人で、予想の2億200万人を上回ったことも明らかにされています。
また、同社は支出を抑制することを計画していると見られています。スポティファイは先週、ポッドキャスティングの拡大を主導してきたコンテンツ・広告事業最高責任者のドーン・オストロフ氏が同社を去り、約1万人の従業員のうち6%を削減する意向であると発表しました。
今期については、月間アクティブユーザー数を5億人、プレミアム契約者数を2億700万人とスポティファイは予想しており、売上高は31億ユーロ、営業損失は1億9400万ユーロになる見込みとのことです。