非常にハイリスクでありながら5〜8倍になる可能性があるバイオテック株7つ

  • 2023年1月19日
  • 2023年1月19日
  • BS余話

SPDR S&P バイオテック ETFが50%近く下落して2年が経ちましたが、バイオテクノロジー株は依然として低迷しています。

あまりに急激に売り込まれてしまったため、相当数の中小型バイオテクノロジー銘柄の企業価値がマイナス、つまり報告された手持ち資金が時価総額を上回る事態になってしまっています。

このような厳しい状況は、今後も続くと思われており、バイオテクノロジー・セクターを注視している投資家や関係者は、すぐに全面的な復活を期待してはいません。

ただ、だからと言ってこのセクターの全ての銘柄にそれが当てはまるわけではありません。個々のバイオテクノロジー銘柄の価格を押し上げるポジティブなニュースがあり、銘柄選別のチャンスは残されています。

米国の経済誌バロンズがそんなバイオテクノロジー銘柄をスクリーニングしています。選別の対象となったのは、SPDR S&P バイオテック ETF (XBI) とi Shares Biotechnology ETF(IBB)の構成銘柄で企業価値がマイナスでありながら、アナリストがまだ成長の余地があると考えている銘柄。

この中でアナリストが1年後に株価の上昇率が400%以上になると予想している以下の7つの銘柄をピックアップしています。

会社名ティッカー直近の株価過去1年間の株価の変化率企業価値 (mil)平均目標株価1年後の上昇率
バイオアトラBCAB$3.36-73.4%-$16.9$26.14678%
グラセル・バイオテクノロジーズGRCL2.05-55.3-66.614.29597
アフィメドAFMD1.15-74.1-32.97.78576
アイガー・バイオファーマシューティカルズEIGR1.48-68.6-16.59.2523
インスティル・バイオTIL0.8-94.2-136.24.5463
NカルタNKTX5.37-55.8-130.230459
イミューンイリングIMRX4.23-67.5-5.521.33404

これらの銘柄への投資は、いずれも非常にリスクの高い賭けとなります。企業価値がマイナスであることは、投資家が開発中の医薬品を全く信用していないことを意味します。それでも、アナリストの中には、一発逆転があると考える人がいるようです。

1位のバイオアストラはがんに特化したバイオテクノロジー企業で、2つの薬剤が第2相試験段階にあります。株価は1月16日の取引終了時点で、過去1年間で73%下落し、3.36ドルとなっています。アナリストの平均目標株価は26.14ドルです。

2位のグラセル・バイオテクノロジーズは中国に拠点を置くバイオテクノロジー企業で、こちらもがん治療薬の開発に取り組んでいます。同社の米国預託証券は、過去1年間で55%も下落していますが、12月下旬に中国株の全面上場廃止のリスクが低下したことは、株価の上昇につながらなかったものの、同社にとって朗報となっています。

3位のアフィメドは、バイオ医薬品の臨床開発を手掛ける米国の企業で、がん免疫療法の創薬、開発に取り組んでいます。

4位のアイガー・バイオファーマシューティカルズは満たされていない医療ニーズが高く、承認された治療法がない、重症、希少および超希少疾患のための薬品の開発および商業化に焦点を当てている企業です。株価は、同社の実験的なデルタ型肝炎ウイルス治療薬の研究が、ギリアド・サイエンシズ(GILD) の治療薬より効果が低いことを示したため、大きく下落してしまいました。

5位のインスティル・バイオはがん患者の治療を目的とした自己腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の革新的な細胞療法パイプラインの開発に焦点を当てている会社。

6位のNカルタは、がん細胞を攻撃する高度活性化ナチュラルキラー(NK)細胞を開発するバイオ医薬品企業。

7位のイミューンイリングは医薬品開発過程のあらゆる段階にトランスレーショナル・バイオインフォマティクスの深い知識を適用することにより、消耗性腫瘍および神経疾患の分野において患者の転帰を改善することに焦点を当てている会社です。

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