アマゾン・ドット・コム(AMZN)が「Buy With Prime(プライムで購入)」プログラムを他の加盟店のオンラインストアでも広く利用できるように動いています。これはAmazon.com以外のウェブサイトでの取引から利益を得る方法であり、こうした動きは、オンラインショッピング分野全体に波及することになると見られています。
アマゾンは1月10日、1月31日から「Buy with Prime」プログラムを他の小売業者のオンラインストアでも広く利用できるようにすると発表しました。
Buy with Primeは、Amazon Primeプログラムに含まれる特典(無料配送やシンプルなチェックアウト体験など)を、小売業者が買い物客に提供することを可能にします。4月に発表されたこのサービスは、これまで限定的な「招待制」で運用されてきました。
アマゾンによると、「Buy with Prime」オプションを利用することで、サードパーティーの小売店での購入が平均25%増加するとのことです。
このプログラムは、Amazon.comで商品を購入した買い物客からの評価やレビューを、プライム加盟店自身のオンラインストアに表示することも可能にするものです。
Eコマース・ソフトウェアを提供するビッグコマース・ホールディングス(BIGC)の株価が、今四半期に「Buy with Prime」を自社プログラムの一部として取り入れることで合意したと発表したことで急騰するなど、市場ではアマゾンのこの新しい取り組みが評価されています。
アマゾンのライバルであるショッピファイ(SHOP)は、同社の加盟店に対し、ショッピファイがホストするウェブサイトにBuy with Primeオプションを含めることは利用規約に違反すると警告したと報じられており、アマゾンとの対決姿勢を鮮明にしています。
*過去記事はこちら 「アマゾン 「Buy With Prime」が更なる躍進の鍵に」