エバコアのアナリスト、マーク・マハニー氏がアマゾン・ドット・コム(AMZN)の目標株価を170ドルから150ドルに引き下げ、同社の2023年と2024年の収益予測をそれぞれ4%と5%引き下げました。また、2023年と2024年の営業利益予想もそれぞれ9%と8%引き下げましたが、「アウトパフォーム」の格付けは維持しました。
12月18日付けのリサーチノートで同氏は「オンライン小売業の軟弱さが続いていることを示唆するいくつかの独自のデータポイントを受けて、アマゾンの予想と目標株価を引き下げる」と述べています。
エバコアが最近行った小売業者の売上調査によると、裁量品の売上は10月下旬から11月上旬にかけて減速したあと、感謝祭の週に持ち直したものの、感謝祭以降、売上が再び減速しているとのことです。
マハニー氏は、このホリデーシーズンにお金を節約するために安価なギフトを購入する消費者による「ベルトの引き締め」が行われていると認識しています。
小売企業は、インフレが続く中で物価が歴史的に高いままであることから、消費者が主にガソリンや食料品など、非裁量的な買い物に支出を集中させることを懸念しているそうです。
週明けの12月19日の市場の終値が84.92ドルとなり、アマゾンの株価は年初来の安値を更新してしまいましたが、マハニー氏は長期投資先としてのアマゾンに強気である姿勢を崩してはいません。
「2~3年の時間軸をもとに、最近の優良ネット銘柄の乱高下を利用しようと考えている投資家には、アマゾンを強くお勧めする」と同氏は書き、「2023年の景気後退の影響を受け、これまでのコスト削減が不十分だったこともあり、トップラインとボトムラインの両方でストリート予想のカットが必要になりそうだが、アマゾンは間違いなく、収益と利益の見通しの点で、我々がカバーする最高品質の資産のままだ」と評価しています。
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