メモリメーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)は11月16日、市場環境の悪化を理由に、2022年度第4四半期と比較してチップウェーハの生産を約20%削減すると発表しました。同社はまた、設備投資の追加的な削減も検討しているそうです。また、2023年の需要見通しが最近軟化しているとも述べています。
同社はニュースリリースで、「マイクロンは2023年暦年で、前年比のDRAMビット供給量は縮小する必要があり、NANDビット供給量の伸びは以前の予測より大幅に低くする必要があると考えている」と発表しました。
この発表を受けて、マイクロンの株価は11月16日昼過ぎの段階で5.86%安の59.4ドルで取引されています。
同社はDRAMとNANDメモリ半導体市場のリーダーです。DRAMはdynamic random-access memoryの略で、デスクトップパソコンやサーバーに使用され、NANDはフラッシュ・メモリーで、スマートフォンやソリッドステート・ハード・ドライブに搭載されています。
今月、メモリーチップメーカーのSKハイニックスも、コンピューターと企業サーバー市場の需要悪化を理由に、同様の暗い需要見通しを示していました。
今後の楽観的な見方によって半導体株は今月に入り大幅に上昇していましたが、マイクロンの今回の弱気予想はそれに冷水をかけたような形になっており、16日の市場で半導体株が軒並み下落しています。