アマゾンとマイクロソフトの決算を受けてクラウド関連銘柄が下落

今週のマイクロソフト( MSFT)とアマゾン(AMZN)両社の決算報告は、クラウドコンピューティング部門の健全性について新たな疑問を投げかけ、スノーフレーク(SNOW)モンゴDB(MDB)などクラウドと密接に関連する企業の株価を圧迫しています。

マイクロソフトが10月25日に発表した9月期の決算では、Azureクラウド事業の成長率が35%、為替調整後で42%となり、ウォール街の予想を1~2ポイント下回る結果となりました。さらに悪いことに、同社は12月期の成長率が為替調整後で5%ポイント低下すると予測しており、アナリストの予想を大きく下回っています。

アマゾンが27日に発表した第3四半期決算では、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の9月期の成長率が27%となり、アナリスト予想を5ポイントほど下回るものとなりました。同社は、四半期末には成長率が20%台半ばまで低下したと述べています。

アマゾンの最高財務責任者(CFO)であるブライアン・オルサフスキー氏は、同社の決算電話会議で、現在のマクロ経済的な圧力が「コスト抑制に注力する顧客の増加」に拍車をかけていると語りました。同氏は、アマゾンが「顧客のコスト最適化を支援するために積極的に取り組んでいる」と述べ、マイクロソフトが今週初めに行ったコメントと同じ内容のことを繰り返しています。

両社とも消費型のビジネスモデルに依存しており、経済環境の軟化に対応するため、一部の企業がそのペースを落としていることを明らかにしました。

AWSの決算は、消費型モデルを採用するクラウドベースのデータウェアハウスおよび分析企業であるスノーフレークの株価に大きな影響を及ぼしています。28日、スノーフレーク株は6%下落し、今年に入ってからの下落率は53%に達しました。

クラウドベースのデータベースソフトを提供するモンゴDBはこの日3%安で、年初来では65%安となりました。また、データドッグ(DDOG)エラスティック(ESTC)がともに3%安、デジタルオーシャン(DOCN)が1%安と、打撃を受けています。

エバコアISIのアナリストであるKirk Materne氏は、28日付けのリサーチノートで、「マクロの不確実性から、顧客が消費を抑えようとしていることは明らかで、これが短期的な成長を圧迫している。直近のデータでは、消費型SaaS(サービスとしてのソフトウェア)企業の業績が悪化しており、これが懸念材料となっている」と述べています。

同氏は、来週11月3日に発表されるデータドッグの決算報告がクラウドソフトウェアグループにとって次の重要なイベントになるとしています。

*過去記事「マイクロソフトが示したクラウドコンピューティングの減速

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