JPモルガンのアナリスト、ハーラン・サー氏は9月27日、メモリチップ・メーカーのマイクロン・テクノロジー(MU)の格付けを現在のバリュエーションを理由に買いに相当する「オーバーウエイト」とすることを再度表明しました。
ただ、目標株価については、大きく下落した現在の価格を考慮し、80ドルから65ドルに引き下げています。それでも、マイクロンの9月27日の終値は50.58ドルとなっており、28%あまりの上昇の余地があることを示しています。
サー氏は、マクロ環境の軟化と需要動向の悪化により、マイクロンの短期的な数字が弱くなる可能性があると警告していますが、「強力な報酬とリスクのプロファイルを考えると、我々はプルバックで株式を蓄積していくだろう」と述べ、株価が下落した時に買い増す方法で対応することを推奨しています。
同氏によれば、現在のマイクロンの価格は過去の半導体サイクルで株価が底を打った株価純資産倍率の近くで取引されているそうです。
また、「長期的には、製品および最終市場の多様化が進むことで、収益/利益の変動が抑えられ、複数の種類のメモリを必要とする市場(ハンドセット)でうまくやれるようになるはずだ」と同氏は予想しています。
先月、マイクロンは8月期の売上が6月に発表したガイダンス範囲の下限または下回ることになると投資家に警告していました。同社は9月29日に第4四半期決算を発表する予定になっています。
*過去記事「マイクロンの弱気な見通しにより半導体関連銘柄が急落」