エネルギー関連銘柄のアンテロ・ミッドストリーム(AM)は株主に9%という利回りをもたらしている注目株です。
アンテロ・ミッドストリームは、ウェストバージニア州およびオハイオ州にあるアパラチア流域のマーセラスシェールおよびユティカシェールにおいて、中流のエネルギーインフラサービスおよび生産事業の所有、運営、開発を手掛ける。資産は、パイプラインの収集、圧縮機ステーション、処理および分留プラントの権益、ならびに水処理資産からなる。完全子会社であるAntero Midstream Partnersおよびその関連会社を通じて、Antero Resources Corpに長期契約による中流事業サービスを提供している。
出所:マネックス証券銘柄スカウター
アンテロ・ミッドストリームは、エネルギーの中間業者です。米国アパラチア地方で天然ガスの収集・処理施設を運営し、親会社のアンテロ・リソーシズ(AR) に水の配送や混合ソリューションを提供しています。
アンテロ・リソーシズとの契約は100%固定報酬であるため、その年の営業キャッシュフローの見込みに透明性があります。 この透明性により、アンテロ・ミッドストリームの経営陣は、収益性に悪影響を与えることなく、インフラ・プロジェクトやその配給のための資金を投入することができます。
同社は2021年に配当を27%引き下げましたが、これには正当な理由があります。親会社のアンテロ・リソーシズが天然ガスの掘削能力の増強に動いたため、それに応えるために新たなインフラ投資が必要となり、配当金の減額を実行しました。
これは株主に一時的な痛みを与えることになりましたが、この投資の効果により、アンテロ・ミッドストリームは2025年までに4億ドルのフリーキャッシュフローを増加させることが期待されています。
米国内および世界におけるエネルギーの供給制約は、すぐに改善されるものではないと見込まれています。ロシアのウクライナ侵攻とパンデミックによる設備投資の減少により、天然ガス価格は今後数年間は高止まりすることが予想されます。
こんな状況を受け、親会社のアンテロ・リソーシズの天然ガスの掘削は当面の間、好調に推移することが期待できます。大型設備投資が一段落したことで、アンテロ・ミッドストリームは2023年からフリーキャッシュフローが大きく上昇する見込みであり、同社への投資は当面大きな見返りを得ることが期待できます。
*過去記事 「配当株」