最近、カリフォルニア州で発生した山火事は記録的な暑さに見舞われている電力会社や電力会社の顧客にとって大きな問題になっています。電力業界では、増大するリスクを管理するために、データ分析ソフトウェアを提供するパランティア・テクノロジーズ(PLTR)に注目しています。
シティの電力会社担当のアナリスト、Ryan Levine氏は最近、米国の西海岸で行った視察について9月9日付けのレポートで発表していますが、その中で大手電力会社サザン・カリフォルニア・エジソンを傘下に持つエジソン・インターナショナル(EIX)の非常時への備えを最も印象深く感じたと述べています。
エジソンは「新しい技術(パランティア)、新しいコミュニケーション戦略、地元の火災専門家との新しい調整を実施し、慎重な電線停止解除戦略、システム上の天候、湿気、熱、風の状況をよりよく理解している」とし「2021年よりも2022年の方がはるかに準備ができている」と高く評価しています。
同氏はパランティアの存在を特に高く評価しており、同社は、運用上の人工知能と呼ばれるものを提供し、複雑な状況を管理するのに役立っているほか、パランティアの技術は、衛星の「メタコンステレーション」を構築して画像を集約・分析し、電力会社や初期対応者を支援することもできるとほめています。
その将来性を見込まれながらも、今年に入り株価が6割近く下落したパランティアに対するアナリストの評価は芳しくありません。この株をカバーするアナリストのうち「買い」と評価する買い評価率は14人中4人の29%しかなく、S&P500構成銘柄の平均買い評価率の58%を大きく下回っています。
しかし、アナリストの平均目標株価は11ドルとなっており、現在7.7ドルの株価は43%の上昇の余地がパランティアにあることを示しています。
*過去記事はこちら パランティア PLTR