半導体業界において好調さが際立つブロードコム 

半導体およびソフトウェア企業のブロードコム(AVGO)の株価が上昇しています。前日、会計年度第3四半期決算の発表を行い、業績と見通しが予想を上回った同社の株価は9月2日の市場で一時5%高となるなど好調です。「ブロードコム 業績と見通しが予想を上回り時間外で上昇

パソコンやスマートフォンの受注が低迷していることから、多くの半導体メーカーが売上の急減速を予想している中、少なくとも現時点では、半導体需要の幅広い落ち込みを回避することができると考えているブロードコムは業界のなかでもその好調ぶりが際立っています。

ホック・タンCEOは、決算発表後の電話会議で、消費者市場の弱さを考慮に入れても、同社のエンド マーケットには「真の需要」があるとアナリストに語っています。

同氏によれば、同社のキャンセル不能な受注残高は拡大し、現在310億ドルに達しているとのこと。同社は、これらの注文が実際の製品に対する需要を反映したものであり、倉庫に眠るためのものではないことを厳格にチェックしているそうです。同社の平均リード タイム (注文を受けてから処理するまでの期間) は50週間であるとタン氏は述べています。

エヌビディア(NVDA)は今週、中国への輸出に関する新たな規制が売上に影響を与える可能性があることを明らかにし、株価は10%を超える暴落をしましたが、半導体の売上の約30%を中国から得ている ブロードコム は、米国政府から規制の通知を受けておらず、今後も受ける予定はないとタン氏は述べています。

ブロードコムはさまざまな半導体を販売しているため、業界全体の動向をよく把握できます。

iPhone を含む多くの アップル(AAPL)のデバイスに半導体を提供しているほか、アマゾン・ドット・コム(AMZN)のAWSやアルファベット(GOOGL)のGoogleが所有する巨大データセンター内のネットワーク機器のキーとなる製品も出荷しています。シスコ(CSCO)は、企業データ センター向けの製品に同じ半導体を使用しています。

アップルからの需要は堅調であり、同社が新型モデルをデビューさせる今期は増加する見込みであるとブロードコムは見ており、ユニット数量は以前のモデルが導入されたときとほぼ同じになる見込みだとしています。

ブロードコムはまた、セキュリティとメインフレームの機能を取得することで、企業向けソフトウェアにも手を広げています。5月26日に発表された 610 億ドルでのVMウェア (VMW )の買収により、その多様性を拡大しようとしています。

決算発表後、パイパー・サンドラーのアナリスト、Harsh Kumar氏は、ブロードコムの格付けを「オーバーウェイト」とし、目標株価を750ドルに据え置きました。

「過去24時間の地政学的な騒ぎとは裏腹に、ブロードコムは非常に安定した堅調な四半期を報告した」と対中輸出規制の影響を受けない決算を評価した同氏は、「マクロ的な逆風にもかかわらず、ブロードコムは半導体ソリューション事業とインフラストラクチャ・ソフトウェア事業の両方で実行を続けている」と述べています。

サスケハナのアナリスト、クリストファー・ローランド氏もブロードコムの数字に感心しています。同氏もまた、ブロードコムをポジティブに評価し、目標株価を680ドルに据え置きました。

「ブロードコムは、マクロのトレンドに逆らって需要を維持し、新製品サイクルとコンテンツの拡充を継続的に実行しており、今期も素晴らしい四半期となった」と同氏は評価しています。

*過去記事「7月に買いたい高利回りハイテク株3つ

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG