FAANMGよりも注目される、次の10年での飛躍が期待できるテック株

 Futurum Research の主任アナリストでエヌビディア(NVDA)、インテル(INTC)、クアルコム(QCOM)といったところの銘柄を担当しているダニエル・ニューマン氏が、次の10年で注目すべき新しいテクノロジー企業をピックアップしていますので、ご紹介します。

トゥイリオ(TWLO)

トゥイリオの株価は、成長鈍化と金利上昇により、過去最高値から80%下落していますが、ニューマン氏は「トゥイリオはCPaaS(サービスとしてのコミュニケーション・プラットフォーム)市場を独占しており、メッセージングによる顧客エンゲージメントに関しては、トゥイリオとその開発者エコシステムが市場をリードしている」と評価しています。

前四半期の売上高が予想を上回る41%の伸びを示し、ネット・リテンション・レートは120%以上を維持したことを同氏は指摘し、「黒字化は同社にとって変曲点だが、収益の伸びを見ると、「もし」というより「いつ」なのだろう」と同社が次のステージにステップアップする段階に来ていると考えています。

*過去記事はこちら トゥイリオ TWLO

サービスナウ(NOW)

サービスナウのCEO、ビル・マクダーモット氏は、ソフトウェア会社は成長率と利益率を合わせて40%を超えるべきだという「40の法則」を好んで引用するそうですが、それが手の届くところに来ているとニューマン氏は見ており、「2026年までに160億ドルの売上を上げるという道は、同社の手の届くところにしっかりとある」と分析しています。

先日の決算報告を見て「同社は全体的に堅調な業績をあげ、人的資本投資を管理しながら生産性を拡大するワークフローの自動化やAIの追い風を受け続けている」とニューマン氏は評価しており、「同社のプラットフォームに対する需要は依然として旺盛である。マクロ環境が厳しくなっても、同社は成長を続けるだろう」と今後について強気です。

その証明として、サービスナウが600以上の営業およびマーケティングの求人を行っていることをニューマン氏は指摘しています。

Zスケーラー(ZS)

クラウドベースのセキュリティソフトウェアを提供するZスケーラーについてニューマン氏は過去4四半期に渡り、同社はトップラインとボトムラインの予想を常に上回っており、その伸びとともに株価の上昇も加速しそうだと見ています。

売上の伸びとともに損失が膨らんでいることを投資家が懸念していることを指摘しつつも、今後8年間の市場成長率はCAGR(年平均成長率)で約12%に達し、2030年には業界全体のサイバーセキュリティ支出は5000億ドル以上になると予想されていることをニューマン氏は指摘しています。

「Zスケーラーの売上は第3四半期に60%以上急増し、在宅勤務やハイブリッド勤務への急速な移行に伴い、データの安全確保に対する企業の課題はより重要なものとなってきている」と現状を分析した同氏は、ハッキングの増加により、データやアプリケーションにアクセスしようとするすべてのユーザーを常に検証し、侵害を排除することが求められる「ゼロトラスト」が推進されている現状は経済の好不況により左右されるものではなく「サイバーセキュリティの必要性は変わらない。むしろ、より重要になる」と見ています。

*過去記事「弱気市場の今買って、ずっと保有しておきたい高成長株3つ

モンゴDB(MDB)

クラウド中心型データベースを提供するモンゴDBについてニューマン氏は、「膨大なデータセットを効率的に扱うことができる、拡張性の高い次世代ドキュメントベース・データベースが必要とされている」とその存在価値を強調しています。

同社は直近の四半期では予想を上回って一株当たり利益を黒字に転換しました。その勢いをニューマン氏は同社の求人状況に見ており、「230以上の営業・マーケティング職の募集」が行われていることを指摘し「データとアプリの急速な普及に伴い、イノベーションを推進する開発者の必要性が不可欠になっている」と見ています。

「開発者向けデータプラットフォームに注力することで競争力を高め、スノーフレーク(SNOW)や非上場のデータブリックスなどに対抗するための好位置につけている」とニューマン氏は高く評価しています。

*過去記事「2022年後半の市場回復をリードすることが期待される注目の成長株3つ

コンフルエント(CFLT)

コンフルエントについてニューマン氏は、「おそらくほとんどの投資家が気づいていない、企業にとって重要なことを行っている」と評しています。

「企業がクラウドでよりシームレスにデータを移動できるようにする目的でオープンソースベースのソリューションを構築する」ことが同社の存在価値であるとニューマン氏は指摘し、シティ・グループやイーベイといった企業が同社のプラットフォームを利用している理由だと述べています。

「レガシーなETL(抽出、変換、ロード)やバッチ処理ではもはや十分ではない」現状がコンフルエントの技術を求めていると同氏は見ており、「直近の四半期では成長率が50%を超え、売上と損失縮小のガイダンスも予想を上回っていることから、コンフルエントは大きく立ち直る素地を備えている」と考えています。

*過去記事「コンフルエント 企業のデータ利用方法のディスラプター

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