スノーフレーク 不況でクラウド支出が減速する懸念から格下げ

クラウド・ウェアハウス・プロバイダーのスノーフレーク(SNOW)が景気後退時に売上成長が鈍化する懸念があるとして格下げされました。

BTIGのアナリスト、グレイ・パウエル氏は8月2日、スノーフレークの格付けを「買い」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は158ドルを維持しました。

「最近行った顧客調査では、SNOWへの支出意向は堅調に推移したが、顧客は経済環境の悪化に懸念を強めており、フィードバックは6~12カ月前ほど良くなかった」と同氏は書いています。

パウエ氏ルは、業界関係者と話した結果、データウェアハウスの需要動向は第2四半期も安定しているものの、景気後退により企業はクラウドソフトウェアへの支出を削減する可能性があるとの見方を示したました。

すでに、アマゾン(AMZN)やマイクロソフト(MSFT)などのクラウドインフラ大手は、クラウドサービスの成長減速を指摘し始めており、スノーフレークにとってもマイナスの影響を与える可能性があると同氏は述べています。報道では、マイクロソフトが特にAzureやセキュリティソフトウェア事業で採用計画を減速させていることが指摘されています。

また、同様のサービスを低価格で提供する非公開企業、データブリックスとの競争が激化する可能性もあると、パウエル氏は書いています。この競争は今年スノーフレークに影響を与えないかもしれないものの、1年後には競争のシナリオが加熱すると同氏は予想しています。

とはいえ、格付けの引き下げは「厳しい判断」だったと同氏は書き、「SNOWの長期的な成長機会は依然として非常に魅力的であり、経営陣はソフトウェア業界ではトップクラスと見なされている」とも述べています。

ファクトセットの調べでは、スノーフレークを担当するアナリストの74%が「買い」、23%が「ホールド」、3%が「売り」と評価しており、多くがこの銘柄に強気です。

6月にベアードがスノーフレークのカバレッジを「アウトパフォーム」で開始し、ジェフリーズは6月下旬、アナリストのブレント・ティル氏が同社のファンダメンタルズは 「岩のように強固」と述べ、同社株を「買い」へと格上げしています。

この格下げの影響かスノーフレークの株価は8月2日の市場オープン時には1.9%下落しましたが、その後徐々に盛り返し、2.34%高の154.52ドルで取引されています(米国東部夏時間12:35PM)。

*過去記事はこちら スノーフレーク SNOW

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