アマゾン(AMZN)が米国のプライマリーケア組織、ワン・メディカルを買収する契約を締結したと7月21日朝、プレス発表しました。
ワン・メディカルは、人間中心でテクノロジーを駆使した全国規模のプライマリーケア組織で、人々が働き、買い物をし、生活する場所に便利な対面式、デジタル、バーチャルケアサービスをシームレスに組み合わせることにより、質の高いケアをより安価に、アクセスしやすく、楽しいものにすることを使命としている企業です。
アマゾン・ヘルス・サービスのSVP、Neil Lindsay氏はプレスリリースの中で、「私たちは、簡単にできるはずのことを簡単にするために発明するのが好きで、今後数年間でヘルスケア体験を劇的に改善することを支援する企業のひとつになりたいと考えています。ワン・メディカル社の人間中心でテクノロジーを駆使したヘルスケアへのアプローチと組み合わせることで、より多くの人々が、必要な時に必要な方法でより良いケアを受けられるようにすることができると信じています。私たちは、この長期的な使命を果たすことを楽しみにしています」と述べています。
ワン・メディカルのCEOであるAmir Dan Rubin氏は、「ワン・メディカルの人間中心でテクノロジーを駆使したモデルや優れたチームと、アマゾンの顧客志向、発明の歴史、長期的な投資意欲を組み合わせることによって、医療を変革し成果を向上できる機会は、とてもエキサイティングです」と述べています。
アマゾンはワン・メディカルを1株当たり18ドルで買収し、ワン・メディカルの純負債を含め、約39億ドルとなる全額を現金取引で行う予定とのことで、本取引の完了には、ワン・メディカルの株主による承認や規制当局の承認などが必要となっています。買収完了後、Rubin氏はワン・メディカルのCEOとして留任する予定とのことです。
アマゾンが発表したプレスリリースでは、ワン・メディカルについて以下のように説明しています。
ワン・メディカルは、シームレスなデジタルヘルスと魅力的なオフィスケアを提供し、人々が働き、買い物し、生活し、クリックする場所に便利な、人間中心でテクノロジーを駆使した米国のプライマリーケア組織です。
ワン・メディカルのビジョンは、より良いチーム環境の中で、コストを削減しながら、より良い健康とより良いケアで何百万人もの会員を喜ばせることです。ワン・メディカルのミッションは、人間中心でテクノロジーを駆使したモデルを通じて、すべての人々のヘルスケアを変革することです。
サンフランシスコに本社を置く1ライフ・ヘルスケア社は、オフィス内およびバーチャルで医療サービスを提供するワン・メディカルの医師が所有する専門会社の管理・運営サービスを行う会社です。1ライフとワン・メディカルは、”ワン・メディカル “ブランドでビジネスを行っています。
出所:アマゾン発表プレスリリース資料
この買収によりワン・メディカルは、アマゾンのヘルスケア・サービスのポートフォリオに追加されます。同社は2019年後半に、緊急およびプライマリーケアサービスへのアクセスを提供し、雇用者市場をターゲットとした「アマゾン・ケア」を導入しました。そして、そのサービス開始後すぐに、オンライン症状チェックツールの「ヘルスナビゲーター」を買収しています。
1ライフ・ヘルスケア(ONEM)の株価は今年に入ってから45%下落していましたが、この発表を受け7月21日の市場では67.69%高の17.07ドルと暴騰しています。
*過去記事はこちら アマゾン AMZN