予想を大幅に下回る決算速報を出したアップスタートへのアナリストの評価

予想を大幅に下回る2022年6月30日までの第2四半期の未監査決算(速報値)を発表した(「アップスタートが未監査の決算速報を発表し、株価は時間外で急落」)アップスタート(UPST)についてアナリストが評価を行なっています。

JMPのアナリストであるアンドリュー・ブーン氏は、速報値の発表後、アップスタートの格付けを目標株価なしのアウトパフォームからマーケットパフォームに引き下げ、「(アップスターのプラットフォームへの)参加者が(ローンの)組成に資金を提供する意欲を失っている中、アップスタートがバランスシート上にローンを保有したくないことから、今後の売上の見通しが限られている」と述べています。

ブーン氏は、その一方で、ローンはほぼ予想通りのパフォーマンスを続けていること、アップスタートは自動車という大きなカタリストを抱えていることを付け加えています。「しかし、マクロ環境が悪化し、アップスタートにとって資本市場がいつ再開されるか見通しが立たないことを考えると、株式のリスクとリターンは現在の水準でバランスが取れていると考えている」というのが同氏の現在の評価です。

株価を「ホールド」相当としたアナリストはブーン氏だけではありません。ファクトセットが調査した10人のアナリストのうち、5人がこの株を「ホールド」と評価し、3人が「売り」、2人が「買い」と答えています。

ジェフリーズのJohn Hecht氏は、「ホールド」と評価し、目標株価を44ドルとしています。同氏は、「信用/投資環境が継続的な業績問題を提示している中で、UPSTの数量/売上目標に関わる不確実性が続いている」と書いています。

アップスタートに対する弱気派で知られるウェドブッシュのアナリスト、David Chiaverini氏は、今回の速報後もアップスタートのアンダーパフォーム評価と目標株価15ドルを維持しましたが、2022年から2026年までの同社のGAAP収益予測を引き下げました。

リサーチノートの中で、Chiaverini氏は、同社が「今年、採用活動を停止し、売上面での逆風を緩和するために費用の伸びを鈍らせる」ことを期待していると述べています。

同氏は、「同社はまだ真の不況を経験していないため、その引受モデルはまだ実戦テストされていない」とし、「延滞や損失の傾向が強まり、マクロリスクや地政学的リスクが重なると、アップスタートのクレジットバイヤーや証券化市場からの意欲が減退する恐れがある」と危惧しています。

*過去記事はこちら アップスタート UPST

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