モルガン・スタンレーのアナリスト、ジェームズ・フォーセット氏は6月29日朝、アップスタート(UPST)の株式を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げし、目標株価を88ドルから19ドルに引き下げました。
TheFly.comによると、フォーセット氏は投資家向けメモで、同社の引受成績が「悪化」していることに言及し、同社に対する見方が「徐々にネガティブに」なっていると述べています。
投資家たちは、高いインフレと、それに対する米連邦準備制度理事会(FRB)の金利引き上げによる対応が、アップスタートの融資事業にとって厳しい環境を作り出していることに懸念を強めており、フォーセット氏の見方もそれに追随するものです。
アップスタートの命運は、そのAIアルゴリズムが、さまざまな経済状況下でFICOスコアリングシステムを上回り続けることができるかどうかにかかっています。
インフレ、金利高、不況といった経済環境は過去にアップスタートのAIアルゴリズムが試されたことのない環境であり、適応にある程度の時間が必要なことは仕方のないことです。
問われているのは、その適応時間の長短よりも、そのAIアルゴリズムがどんな経済環境であっても有効であることを証明できるかです。
経済環境が不安定な状態が続く間、この種の変動が頻繁にあることをアップスタート株の保有者は覚悟しなければなりません。短期ではなく5年以上の中長期のレンジで結果を見ていくことが肝要かと思われます。
アップスタートの株価は6月29日のマーケットで急落、終値は10.21%減の32.19ドルとなっています。
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