アップル(AAPL)が4月28日、第2四半期決算を発表しました。
売上は973億ドルで、前年同期比9%増、ウォール街のコンセンサス予想である940億ドルを大きく上回りました。利益は1株当たり1.52ドルで、コンセンサス予想(1.42ドル)を10セント上回りました。
同社の主力事業であるiPhoneの売上高が5.5%増の506億ドルとなり、アナリストのコンセンサス予想(484億ドル)を大きく上回ったことが貢献しました。部品不足が蔓延し、他の多くのハードウェ アメーカーの成長に支障をきたしている中で、アップルはこのような素晴らしい結果を残しました。
Macの売上高は104億ドルで、14.6%増加し、コンセンサス予想である91億ドルを上回りました。iPadの売上高は76億ドルで、2%減少しましたが、予想の72億ドルは上回っています。AirPodsやApple Watchを含むウェアラブルは、売上高が88億ドルで12.4%増、89億ドルでこちらはウォール街の予想をわずかに下回りました。
サービス売上は17.3%増の198億ドルで、コンセンサス予想の197億ドルをわずかに上回りました。同社の各種サービスの加入者数は8億2,500万人以上で、前年同期から1億6,500万人以上増加しました。
アップルは、3月期はiPhone、Mac、ウェアラブルで記録を更新し、サービスでは記録的な四半期になったと述べています。
アップルはまた、四半期配当率を5%引き上げ、23セントにすることを発表。そして、自社株買い戻しプログラムの900億ドルの拡大を明らかにしました。同社は3月期に229億ドルの株式を買い戻し、730億ドルのネットキャッシュで同四半期を終えています。
1四半期前、CFOであるルカ・マエストリ氏は、3月期の供給制約は12月期より緩和されると述べましたが、アップルが厳しい前年同期比に直面していることにも言及していました。2021年3月期の売上高は、パンデミックの最中にMacとiPadの売上が急増したため、54%急増していました。
マエストリ氏は、為替がトップラインの成長を2%ポイント引き下げるとも予測していましたが、今回の決算発表では為替問題には触れませんでした。不利な為替要因は今期、多くのハイテク企業の業績に影響を及ぼしています。マイクロソフトは以前、為替による打撃の可能性について警告していましたが、その影響は予想以上に悪いことが最新の決算発表で判明しています。
28日の投資家向け電話会議でマエストリ氏は、供給制約による6月期の売上への影響について、40億ドルから80億ドル(3月期より「かなり大きい」)を見込んでいると述べました。また、コロナ関連のロックダウンが中国の顧客需要に何らかの影響を及ぼしていると述べました。
また、マエストリ氏は、為替による逆風が3ポイント近く吹くと予想しているほか、ロシアでの販売停止により、1.5ポイントほど売上が減少すると述べています。また、6月期のサービス部門は2桁の成長を見込んでいるものの、3月期からは減速すると見ています。
予想を上回る売上をあげた決算の発表直後、アフターマーケットにおけるアップルの株価は2%以上上昇しましたが、同社が決算説明会を始めるとマイナス圏に転落し、6月期の見通しについて具体的なガイダンスを示さず慎重なコメントを出したことから、下落幅は一時4%近くに拡大しました。特に、供給制約、中国での事業停止、為替のマイナス要因によって業績が減速すると警告したことが影響しているようです。
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