アマゾン・ドット・コム(AMZN)は4月28日の市場終了後、第1四半期決算を発表しました。
売上高は、前年同期比7%増の1,164億ドルで、同社のガイダンス範囲である1,120億~1,170億ドルの上限に近く、ウォール街のコンセンサス予想(1,165億ドル)をわずかながら下回る程度でした。不利な為替レートにより売上高が18億ドル減少したそうで、そうでなければ売上高は9%増加していたそうです。
営業利益は37億ドルで、同社の目標範囲である30億ドルから60億ドルの下限に近づきました。同社は38億ドル(1株当たり7.56ドル)の損失を出しましたが、これは主にトラックメーカーのリヴィアン・オートモーティブ(RIVN)の株式に関する76億ドルの営業外損失が原因です。
アマゾンはリヴィアン株を2割弱保有しており、前期は118億ドルの株式評価益を得ましたが、同社の株価下落に伴って今期は76億ドルの評価損を計上しました。
オンラインストアの売上高は前年比3%減の511億ドルで、ウォール街のコンセンサスである519億ドルに届きませんでした。Amazon Web Servicesの売上高は184億ドルで、37%増となり、予想をわずかに上回りました。広告収入は79億ドルで、23%増加しましたたが、アナリスト予想の82億ドルを大きく下回り、第4四半期の97億ドルから減少しました。
アンディ・ジャシーCEOは、「パンデミックとその後のウクライナ戦争は、異常な成長と課題をもたらした」と声明で述べています。
第2四半期についてアマゾンは、不利な為替レートによる推定2%ポイントの逆風を含め、売上高を3%から7%増の1,160億ドルから1,210億ドルと予想。営業利益は10億ドルの赤字から30億ドルの黒字になると見ています。
ウォール街のこれまでの予想では、売上高が1,254億ドル、営業利益が68億ドルでした。アマゾンは、このガイダンスには、毎年恒例のプライムデーが今年の第3四半期に開催されるとの予想が反映されているとしています。
「今日、私たちはもはや物理的な容量やスタッフの数を追い求めるのではなく、フルフィルメント・ネットワーク全体の生産性とコスト効率の向上に正面から取り組んでいます。私たちはその方法を知っていますし、これまでもそうしてきました。特に、インフレやサプライチェーンの圧力が続く中、これには時間がかかるかもしれませんが、2020年初頭のパンデミック直前の数ヶ月以来見られなかったレベルに近づいており、配送スピードのパフォーマンスなど、多くの顧客体験の側面で心強い進展が見られます」とジャシーCEOは述べています。
この決算発表を受け28日のアフターマーケットでアマゾン株は10%程度下落しています。
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