カリフォルニア州サンフランシスコに本拠を置く米国の証券会社ウェルズ・ファーゴがフィンテック関連株について強気の見方を示しました。
アナリストのジェフ・キャントウェル氏は、4月5日、以下の13社を「強気のスタンス」でカバレッジし、すべてを買いに相当する「オーバーウェイト」に格付けしました。
Adyen (ADYEY)
ビル・ドットコム・ホールディングス(BILL)
フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズ(FIS)
ファイサーブ(FISV)
フライワイヤー(FLYW)
グローバル・ペイメンツ(GPN)
マルケタ(MQ)
ペイメンタス・ホールディングス(PAY)
ペイパル(PYPL)
ショッピファイ(SHOP)
ブロック(SQ)
トースト(TOST)
WEX(WEX)
キャントウェル氏は、フィンテック企業には1兆5,000億ドルの成長市場機会があり、今後10年間で年率6%の成長が見込まれると見ているそうです。
同氏は、このセクターは5つのテーマの組み合わせによって推進されると述べています。同氏のリストのトップはデジタル化であり、デジタル決済の導入が進むこと。また、「マーチャントと消費者の両方が日常生活をサポートできる最新のツールを求めている」ことから、近代化も挙げられています。
また、一部のフィンテック企業が、口座処理、詐欺防止、電子ウォレット、その他のサービスをクラウドベースの「as-a-serviceモデル」に移行していることもテーマとして挙げています。また、金融機関の統合と暗号通貨の出現を大きなテーマとして見てもいます。
「我々は、現在の地政学的/マクロ的環境がもたらす課題にもかかわらず、企業のファンダメンタルズは今後も堅調に推移すると考えている」とキャントウェル氏は書いています。
同氏は、このグループは今年33%、2023年には26%、2年平均で約30%、パンデミック前の2019年よりほぼ3%ポイント多く売上を上げることができると予測しています。
フィンテック関連銘柄は、今年15%、来年17%と利益を伸ばすことができ、S&P500の今年8%、来年11%という予測を大きく上回ると、同氏は付け加えています。
一方、バリュエーションもフィンテック銘柄の魅力を高めていると見ています。キャントウェル氏によれば、同グループの株価は今後12カ月間の売上高の約5.5倍、1株当たり利益の16倍となっており、過去6カ月間で倍率が大幅に圧縮されたそうです。
同グループは、S&P500の評価額に対して、2022年の予想利益の20倍、2023年の予想利益の18倍というディスカウントで取引されていると、同氏は評価しています。
しかし、このディスカウントは永遠に続くわけではないので、投資家は今すぐこれらの株を保有すべきだと同氏は主張しています。