「エヌビディア 最新チップとAIコンピューティングを加速させる技術を発表」の続報です。
3月22日に開催されたエヌビディア(NVDA)の年次会議GTC(GPU Technology Conferenceの略語で、同社のグラフィック処理チップのルーツにちなむ)の基調講演後のアナリストとのバーチャルミーティングでジェンスン・フアンCEOは、エヌビディアは100兆ドルの売上を持つ産業をターゲットにしていると述べ、その1%である1兆ドルが同社のTAM(獲得可能な最大市場規模)であると考えていることを明らかにしました。
プレゼンテーションのスライドで、同社は1兆ドルの市場を以下のように分解しています。
・自動車産業 3,000億ドル
・チップとシステム 3,000億ドル
・AIエンタープライズソフトウェア 1,500億ドル
・「オムニバース」エンタープライズ・シミュレーションソフトウェア 1,500億ドル
・ビデオゲーム 1,000億ドル
自動車産業とチップ関係の発表については、先の記事に書いた通りですが、さらに、音声認識や翻訳、レコメンデーションエンジン、言語翻訳を含むリアルタイムコミュニケーションの改善などの用途に向けた、新規および更新されたAIソフトウェアツール群も発表されています。
エヌビディアはまた、ロボット工学や産業オートメーションに応用できる、「オムニバース」という物理世界の「デジタルツイン」を作成するコンピュータシステムを発表しました。デジタルツインの概念は、テストや開発を行うために、現実世界のオブジェクトのデジタル表現を提供することです。
また、オムニバースは、仮想世界やアバターを作成するための新しいツール群も提供します。同社は、設計者が設計やシミュレーションのアプリケーションのためにオムニバースにアクセスできるように、オムニバース・クラウドサービスを開始する予定です。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA