Googleの親会社であるアルファベットは2月1日、第4四半期決算を発表しました。売上高が前年同期比32%増の753億ドル、1株当たりの利益が30.69ドルとなり、いずれも四半期として過去最高を更新しました。
アナリストは、売上高723億ドル、1株当たり利益27.68ドルと予想していました。
「第4四半期は、広告事業が引き続き力強い成長を遂げ、何百万もの企業の繁栄と新規顧客の開拓に貢献したこと、Pixel携帯電話が供給不足にもかかわらず四半期ベースで過去最高の販売台数を記録したこと、そしてクラウド事業が引き続き力強い成長を遂げたことを示しています」と、サンダール・ピチャイCEOは決算発表で述べています。
また、同社は、株主の承認を前提とした1対20の株式分割を発表しました。承認された場合、7月1日の営業終了時に登録されている株主は、保有する株式1株につき、同じ種類の株式19株を追加で受け取ることになります。
アプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオ・マネージャー兼株式アナリストであるデビッド・ワグナー氏は、この分割が大きな意味を持つと考えています。
株式分割が企業の基本的な価値を高めるものではないことは、誰もが知っているものの、テスラ(TSLA)やエヌビディア(NVDA)の分割の例のように、人々はなぜか株式分割を追いかけたがると同氏は述べています。
今回の決算発表では、ソーシャルメディア企業がアップル社の2021年の広告トラッキングの変更に悩まされている中で、どれだけの広告主がYouTubeやGoogleに乗り換えているのか、ということが投資家の大きな関心事となっていました。
昨年、アップル(AAPL)は、同社のオペレーティングシステム上のアプリケーションに対して、ユーザーに広告追跡のオプトインを求めることを義務付けました。
しかし、ユーザーの多くはこの選択をしなかったため、特にソーシャルメディアのアプリは、アプリのユーザーが広告を見た後にどのような行動をとったかというデータを広告クライアントに提供するのに苦労しました。
広告の効果測定が一気に難しくなったため、広告主がアルファベットのプラットフォームに向かうのではないかと推測するアナリストもいました。
Google検索・その他部門の売上高は、前年同期比36%増の433億ドル、YouTube広告部門の売上高は、前年同期比25%増の86億ドルとなりました。Google Cloudの売上は、前年同期比44%増の55億4,000万ドルとなりました。
アルファベットの株式を上場投資信託で保有しているアプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオ・マネージャー兼アナリストのワグナー氏は、今回の決算発表に先立ち、アルファベットは今後5年間で1株当たりの利益を20%成長させることができると主張していました。
ワグナー氏は、「アルファベットは、モバイル検索、YouTube、エンタープライズ・クラウド・コンピューティングなど、ハイテク業界の最も重要なトレンドに触れることができる、デジタル広告分野で最も有利なポジションにある企業の1つであると考えている」と書いています。
また、「我々は、クラウドが時間の経過とともに(事業規模の拡大と利益率の向上に伴い)より中心的な構成要素になると予想しており、グーグルがデジタル広告への継続的なシフトから市場の成長を獲得し続けることを期待している」とも述べています。
先週、マイクロソフトは、第4四半期の予想を上回り、今期の見通しを上方修正したことで、株価が急上昇しました。アルファベットは、今回の決算発表でこの勢いを維持するようです。
株価は決算発表後の時間外取引で9%近く上昇しています。