リヴィアン・オートモーティブ(RIVN)の株価が下落しています。1月5日に11%下落、6日になっても下落は続き3%減とこの二日で大きく下がりました。
FRBの議事録公表で成長株全体が大きく下がっていますが、リヴィアンの今回の下落の主因はそれではなく、5日早くに、世界第4位の自動車メーカーであるステランティス(STLA)とアマゾン(AMZN)が、車両用ソフトウェアを中心としたコラボレーションを発表したことによります。
ニュースリリースには、アマゾンがステランティスのEVバン「ラム・プロマスター」の最初の商用顧客になることが書かれていました。
リヴィアンは同社の主要株主であるアマゾンからリビアンの電気式デリバリーバン10万台の発注を受けており、今回の発表によってアマゾンをめぐるビジネスにおいて、ステランティスと競合することが明らかになりました。
アマゾンはステランティスの長年の顧客であり、何万台もの従来型バンを導入し、配送ネットワークに加えています。今回の発表は、ステランティスが、EVビジネスのすべてを新興企業に譲りたくないと考えていることを示すものでした。
ただ、アマゾンが他の自動車メーカーにEVを発注したのは、これが初めてではありません。2020年末にメルセデスに1,800台の電気配送車を発注しています。
「自動車業界を変革し、車内での体験を再発明するために、ステランティスと協力できることを嬉しく思う」と、アマゾンのCEOであるアンディ・ジャシー氏は同社のニュースリリースで述べ「我々は、ステランティスの車がコネクテッドでパーソナライズされた車載体験を加速させ、移動中のあらゆる瞬間がスマートで安全で、各乗員に合わせたものになるようなソリューションを発明している」と語っています。
ただ、ジャシー氏が言及したのは、ソフトウェアの共同開発についてです。具体的に何台購入するかは明らかにされていません。アマゾンによれば、Amazonブランドの車両は7万台が路上を走っているそうです。
リヴィアンの株価は、11月の新規株式公開後、信じられないようなスタートを切りました。スタートの株価は78ドルで、約1週間後には179.47ドルという高値で取引されましたが、あまりにも遠くへ、あまりにも早く飛んでしまったのかもしれません。その後、株価はほぼ半分になりました。
1株あたり約90ドルのリヴィアンは、経営陣のストックオプションなどを含む完全希薄化後の株式数に基づいて、約900億ドルの評価を受けています。これは、フォード・モーター(F)とゼネラル・モーターズ(GM)の時価総額にほぼ匹敵します。
リヴィアンは2021年に電動ピックアップトラック「R1T」の生産を開始しましたが、納入台数はわずかでした。ウォールストリートは、同社が2022年に約4万台のトラックを納入すると予想しています。
*過去記事はこちら リヴィアン RIVN