AT&Tが広告事業会社をマイクロソフトに10億ドルで売却

AT&T(T)は傘下でデジタル広告事業を手がけるXandrをマイクロソフト(MSFT)に売却することに合意しました。

この取引により、MSNなどのマイクロソフトのプロパティを利用する顧客は、Xandrの自動オンライン広告市場にアクセスできるようになると、両社は12月21日に発表しました。この取引の評価額は約10億ドルとされていますが、この件に詳しい関係者によると、未公開情報については特定できないとのことです。

AT&Tは、グーグルやフェイスブックなどのハイテク企業が主流となっているオンライン広告の分野で大手企業になるという夢をあきらめ、1年以上にわたってXandrの買い手を探してきました。

今回の売却は、AT&TがディレクTV事業をTPGとの合弁会社に移行し、ワーナーメディア部門がディスカバリーと合併して新たに独立した会社になる予定であることから、広範なポートフォリオの再編成の一環として行われます。

アレクサンダー・グラハム・ベルに着想を得た社名のXandrは、2018年にAT&TのAppNexusやAdWorksなどの広告事業から設立されました。同社は当時、数十億ドル規模のビジネスになることが期待されていました。

しかし、アップルやグーグルがトラッキングクッキーの廃止を計画していることから、マーケティング担当者がユーザーのオンライン活動を追跡し、そのユーザーに合わせた広告を出すことが難しくなり、デジタル広告事業が揺らいでいることから、売却に踏み切ることにしたようです。

Xandr社の売却は規制当局の審査を経て行われると両社は発表しています。

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