9月20日、中国の不動産大手、中国恒大集団の資金繰り不安が強まり米国市場は大幅に下落しています。そのような状況にもかかわらず、バッテリーリサイクル企業であるリ・サイクル・ホールディングス(LICY)の株価が10.2%増の9.67ドル(米国東部夏時間2:18PM現在)と逆行高を演じて異彩を放っています。
ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブス氏は20日、同社のカバレッジを開始し、株価を「買い」、目標株価を14ドルとしました。
リ・サイクルは、8月に特別目的買収会社(SPAC)との合併を完了し、その過程で資金調達を行い、上場企業となりました。
同社は、その名の通り二次電池の部品をリサイクルしており、北米では最大の企業であるとアイブズ氏は書き、「リ・サイクルの使命は、リチウムイオン電池産業における原材料の循環的な流れを作ること、そして、世界がより持続可能な未来に自信を持って移行できるようにすること、という2つのシンプルな目標に集約される」と述べています。
新しいリチウムイオン電池の年間売上は約400億ドルで、急速に成長しています。この売上は、古い電気自動車が廃車になり、そのバッテリーが回収されることで、いずれはリサイクルの機会にもなります。
アイブ氏は、リ・サイクルの2021年の売上を約1,100万ドルと予想し、2025年には約9億3,000万ドルになると見ています。そして、金利・税金・減価償却前の利益は5億ドル以上になると考えています。
リ・サイクルの時価総額は約15億ドルと評価されていますが、合併後の同社のバランスシートは約5億ドルです。予想されている成長が実現すれば、同社の株は非常に魅力的なものになります。
現在、5人のアナリストが同社をカバーしており、そのうち4人(80%)が「買い」と評価しています。小資本銘柄の平均的な「買い」評価比率は約60%です。
アナリストの平均目標株価は13.60ドルで、現在の水準をはるかに上回っています。
バッテリーリサイクル企業としては、テスラ(TSLA)の共同創業者であるJ.B.ストラウベル氏が設立したレッドウッド・マテリアルズがありますが、同社はまだ上場していません。