フィンテック・スタートアップのパガヤ・テクノロジーズがSPAC(特別買収目的会社)と合併して株式公開することを発表しました。
ニューヨークとテルアビブに拠点を置くパガヤは、融資などの金融取引をより効率的にし、より多くの人々が借りられるようにするための人工知能ネットワークを運営しています。
銀行やその他の金融サービスプロバイダーは、膨大なデータを分析し、パートナーがより多くの顧客にサービスを提供できるようにするために、パガヤのプラットフォームを利用しています。
SPACであるEJF Acquisition Corp.と合併するパガヤは、共同創業者であるGal Krubiner氏がCEOを務め、消費者ローン、自動車金融、クレジットカード、不動産などの市場で企業を支援しています。同社の第2四半期の売上高は約9,500万ドルに成長しており、今後は住宅ローンや保険商品への展開を目指しています。
新しい市場で活動することで、パガヤのネットワークはさらに多くのデータを得ることができ、プラットフォームを改善し、会社の成長を加速させることができるとKrubiner氏はインタビューで語っており「ここで起こっているディスラプションの量は、本当に、とても大きい」と表現しています。
合併と上場企業となることを発表したプレスリリース資料の中で、パガヤは自社の特徴を以下のような箇条書きで説明しています。
- パガヤの先進的なA.I.テクノロジーネットワークは、金融サービスプロバイダーが金融サービスへのアクセスを拡大し、パートナーとその顧客にとってより良い結果をもたらすことを可能にします。
- パガヤのネットワークは完全に自動化されており、2021年6月末時点で過去12カ月間に1,700万件以上の申請を処理しており、1秒ごとに新しい申請が分析されています。無担保消費者金融、自動車、クレジットカード、POS、不動産などの複数の市場を網羅しており、パガヤは、データが豊富な他の市場の中でも、住宅ローンや保険関連商品のソリューションを提供する予定です
- 市場をリードする規模:2021年第2四半期に47億ドルの年換算ネットワークボリューム
- 年率換算で2021年第2四半期のネットワークボリュームが2020年度比で198%増加
- 強力な財務実績とモメンタム:2021年第2四半期の年率換算収益は381百万ドル
設立は2016年とまだ若い企業ですが、2018年に個人向けローン、2019年に自動車ローン、2020年にクレジットカードとPOS、2021年に不動産ローンと1年ごとに新しい市場へ参入しています。
ネットワークボリュームと売上の成長はこんな感じ。
やはり意識しているのは、アップスタート(UPST)のようで、こんな比較資料を載せています。
これ以外にも興味深い比較データがありますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。
上場する具体的な時期が決まるとアナリストによるさまざまな分析が今後が行われると思います。評価についてはそれを待ちたいと思いますが、アップスタートに乗り遅れたと感じている投資家にとってはウオッチすべき銘柄になるかもしれません。