エヌビディア(NVDA)が400億ドルを投じて行う英国企業アームの買収について、英国政府が、国家安全保障上のリスクがあるとして阻止することを検討しているとブルームバーグが報じています。
現在、日本のソフトバンクグループが所有するアームは、人工知能や量子コンピューティングから5G通信ネットワークに至るまでの技術の基盤となる、世界的な半導体分野の主要企業です。アームの製品は、ほぼすべてのスマートフォンやその他の何百万もの機器に使用されています。
英国の競争市場局(CMA)は、7月20日に完了した第1段階の調査報告書を英国政府に送付したとのことです。
ブルームバーグの報道によると、提出された評価には英国の国家安全保障に関わる心配な内容が含まれているとのこと。
英国は現在のところ計画を認めない方向に傾いていると、政府協議に詳しい関係者1人が述べたことや、英政府は安全保障の面からさらに踏み込んだ精査を行う可能性が高いと、別の関係者の1人が述べたことをブルームバーグは報じています。
また、ブルームバーグは、関係者らによれば最終決定は下されておらず、英国は一定の条件付きでアーム買収を承認する可能性もあるとも報じており、CMAによるさらなる調査が必要かどうかは、ダウデン英デジタル・文化・メディア・スポーツ相が判断する見通しだとも報じています。
4月に英国政府は、国家安全保障を発動してこの取引を調査しており、CMAはこの取引の競争、司法権、国家安全保障への影響を評価する役割を担っています。