IBM(IBM)は、ソフトウェアとサービスの両方が好調であったことから、予想を上回る第2四半期の財務結果を発表しました。
Embed from Getty Images第2四半期の売上高は187億5,000万ドルで、前年同期比で3%増加し、183億ドルとされていた業界のコンセンサスを約4億5,000万ドル上回りました。為替と事業分離を調整した売上は、前年同期比でほぼ横ばいでした。
非GAAPベースの利益が1株当たり2.33ドルとなり、ストリートのコンセンサスである2.29ドルを4セント上回り、前年同期比で7%増加したと発表しました。
一般に認められた会計原則では、同社は1株当たり1.47ドルの利益を得ました。非GAAP基準では、売上総利益率は0.3ポイント増の49.3%、税引前当期純利益は0.7ポイント(70ベーシスポイント)増の13.5%となりました。
クラウド&コグニティブ・ソフトウェア分野の売上高は、前年同期比6.1%(恒常為替レートベースでは2.5%)増の61億ドルとなり、米国におけるコンセンサス予想の59億ドルを上回りました。
グローバル・ビジネス・サービスの売上高は43億ドルで、前年同期比11.6%(恒常為替レートベースでは7.3%)の増加となり、コンセンサス予想の41億ドルを上回りました。
ITアウトソーシング事業であるグローバル・テクノロジー・サービスの売上高は63億ドルで、0.4%増加しましたが、為替変動の影響を除くと4.1%の減少となり、コンセンサス予想を若干上回りました。メインフレームを含むシステム部門の売上は7.3%減、為替調整後では10.2%減となりました。
クラウド関連の総売上高が70億ドルで、13%増(為替調整後では9%増)となりましたが、21%増(為替調整後では18%増)となった第1四半期からは減速しています。
レッドハットの売上は20%増、為替調整後では17%増となり、3月期の報告値17%増(為替調整後では15%増)から加速しました。
IBMは、コスト削減のための30億ドルの費用と、現在申請中のKyndrylサービス事業の分離に関連する費用を除き、調整後のフリー・キャッシュ・フローを110億ドルから120億ドルとする前回の予想を繰り返しました。
IBMのCFO(最高財務責任者)であるJim Kavanaugh氏は、「我々は前四半期の進展を基にしており、今期はその継続です。顧客は当社のハイブリッドクラウドモデルを採用しています」と述べています。
同氏は、IBMが上半期までに約65億ドルの負債を返済し、2019年7月にレッドハットの買収を完了して以来、現在では180億ドルの借入金を削減しているとも述べています。
同氏によれば、Kyndrylの買収は年末までに完了する予定とのことです。
IT支出の環境について尋ねられたKavanaugh氏、状況は 「励みになるもの」であると述べました。
パンデミックから回復しつつある市場では需要が改善しており、直近の四半期では米国、カナダ、英国、フランス、イタリア、スペインで売上が伸びているとのこと。
一方、インドを含む一部のアジア市場では引き続き課題があることを認めています。
予想を上回る業績を発表したことで、IBMの株価は上昇。7月19日の時間外取引で終値を3.5%上回る142.75ドルで取引されています(米国東部夏時間4:30PM現在)。