キーバンク・キャピタル・マーケッツのアナリストであるジャスティン・パターソン氏によると、ネットフリックス(NFLX)の加入者数は、今期も伸び悩む可能性があるそうです。
第1四半期の新規加入者数は400万人で、同社の予想である600万人を大幅に下回り、第2四半期の新規加入者数は100万人にとどまると予想しています。
コロナの影響による制作遅延により、プラットフォーム上の新番組が少なくなったことが減速の理由のひとつとして挙げられています。同氏は、コンテンツ数は今後数ヶ月間は少ない状態が続くと予想しており、経済が再開したことで、夏の間にソファから離れて旅行に出かける人が増える可能性もあることも付け加えています。
このような理由から、パターソン氏は、ネットフリックスの第2四半期の加入者数は、同社の予想をさらに下回る可能性があり、第3四半期のガイダンスも弱くなる可能性があると考えています。
しかし、ネットフリックスで最も成功した番組のひとつである「ペーパー・ハウス」と「ウィッチャー」が休暇から戻る視聴者に間に合うように復活する可能性があることから、株価については楽観的な見方をしています。
「ペーパー・ハウス」は9月と12月に2巻に分けてリリースされる予定で、「ウィッチャー」の次のシーズンは11月か12月にリリースされると予想しています。
ネットフリックスは今年、オリジナルコンテンツだけで170億ドルを費やすと予想されています。ライバルのディズニーが2020年に投資したのが10億ドルだったことを考えるといかにこの額が巨額かがわかります。
加入者が伸び悩むことがあっても、今は忍耐が大切だとパターソン氏は言います。ネットフリックスはカテゴリーリーダーであり、年間の1株当たり利益成長率で30%以上を記録する可能性があると同氏は見ています。
加入者数の伸びが鈍化しても、ネットフリックスの財務に大きな打撃を与える可能性は低く、純加入者数が100万人変動するごとに、収益基盤には1%未満の変化しかもたらされないことを指摘しています。同氏は、第2四半期の1株当たり利益を3.16ドルと予想しています。
パターソン氏は、ネットフリックスの株価を「オーバーウェイト」とし目標株価を650ドルに設定、直近の501ドルから約30%の上昇余地があると見ています。