半導体や一部の食品など、さまざまな物不足が叫ばれている昨今ですが、物の不足が起こっている理由の一つに物を運ぶ、物流がネックになっていることがあります。
オールド・ドミニオン・フレイト・ライン(ODFL)は、そんな物流のネックを解消するのに活躍する小口トラック輸送(LTL)会社です。
オールド・ドミニオン・フレイト・ラインは、米国第3位の小口トラック輸送(LTL)会社である。240カ所を超えるサービス・センターを展開し、保有するトラクターは9,200台を上回る。トラック業界で、最も規律が高く効率的な会社のうちのひとつとされており、収益率と資本利益率は競合他社をはるかに上回る。継続的なインフラ投資により業界トップクラスのサービスを持続し、市場シェアを拡大することでネットワーク密度の高度化を図ることを主な事業戦略としている。
出所:マネックス証券銘柄スカウター
オールド・ドミニオンは、1934年にバージニア州でトラック1台でスタートし、2021年には9,246台のトラクターと36,535台のトレーラーを保有するまでになりました。
ODFLは、クラス最高のサービスを適正な価格で提供することを目指しています。その注力の結果、2020年には99%のオンタイムデリバリーを達成しました。これにより、同社は11年連続で、全米のLTLキャリアを対象としたMastioの品質賞を受賞しました。
普通、企業の成長は一直線に進むものではありませんが、ODFLは過去18年ほどの間に11.5%の複合年間成長率(CAGR)で売上を伸ばしてきました。
市場シェアも拡大しています。2011年から2020年にかけて、ODFLは1日あたりの出荷量を50%増加させました。一方、競合他社の平均的な1日あたりの出荷量は5%減少しています。
パンデミックの影響で、過去との比較は少し難しくなっていますが、2021年第1四半期の売上高は11億ドルで、前年同期比で14%、2019年比で11.6%増加しました。第1四半期の1株当たり利益は、前年同期比で53%増加しましたが、2019年に対しては5.5%減少しています。
オールド・ドミニオン・フレイト・ラインは、顧客サービス、定時配送、容量の増加に重点を置くことで、市場シェアを拡大するのに最適な位置にあります。物流がネックになっているこの時期は同社をポートフォリオに加える絶好のチャンスです。
2020年3月25日に112.45ドルを記録して以来、コロナ禍の中もその後も一貫して右肩上がりで上昇し現在265ドルと2倍以上になっている株価を見ても、「Helping the world keep promises(世界が約束を守るために)」をモットーに掲げる同社株を保有することは一考に値します。