割とよく起こることに、アナリストの評価は高まりつつあるのに、株価の動きは連動せず逆に下落するという現象があります。
これは、他の投資家が気づいていない大きな可能性を秘めた銘柄を見つける絶好のチャンスと言えます。アナリストが正しければ、市場評価との乖離はやがて解消され、何ヶ月かのうちにその銘柄の株価は上昇に転じるはずです。
そんな言わば、市場のダイヤモンドの原石を発掘するために、バロンズが以下の3つの基準でスクリーニングを行いました。
・アナリストが強気になってきていること、過去3ヶ月間で格上げが格下げを上回っていること
・各銘柄を気に入っているアナリストの割合が平均よりも多いこと
(S&Pの銘柄の平均的な「買い」評価比率は約55%)
・過去3カ月間に株価が下落していること
S&P500銘柄を3つの基準でスクリーニングした結果、抽出されたのがアップルやネットフリックスといった人気銘柄を含む以下の19銘柄です。
会社名/ティッカー | 2022 PE | 「買い」評価比率 |
ベイコム・ソフトウェア/ PAYC | 57.5 | 73% |
タイラー・テクノロジーズ / TYL | 58.2 | 71% |
ベリスク・アナリティックス / VRSK | 30.8 | 60% |
ネクステラ・エナジー / NEE | 27.7 | 71% |
AES / AES | 15.4 | 80% |
アカマイ・テクノロジーズ / AKAM | 18.6 | 76% |
アライン・テクノロジー/ ALGN | 44.8 | 69% |
サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック / TMO | 23.3 | 82% |
アップル / AAPL | 24.4 | 75% |
アドビ / ADBE | 35.4 | 81% |
IPGフォトニクス/ IPGP | 28.5 | 62% |
モノリシック・パワー・システムズ/ MPWR | 42.4 | 80% |
レイドス・ホールディングス/LDOS | 14.7 | 92% |
ホロジック/ HOLX | 14.9 | 71% |
イーライ・リリー/ LLY | 22.8 | 57% |
ネットフリックス/ NFLX | 38.4 | 75% |
シノプシス / SNPS | 32.8 | 86% |
サービスナウ / NOW | 67.1 | 89% |
アドバンスド・マイクロ・デバイシズ / AMD | 28.8 | 56% |
全体として、この19銘柄は過去3ヵ月間で平均約8%の下落となっています。一方、S&P 500は同じ期間に約8%上昇しています。
これらの銘柄は、2022年に予想される一株当たりの利益の平均約33倍で取引されており、市場全体の約20.5倍に比べてプレミアムがついています。これが株価の動きが良くない理由のひとつです。
このリストに掲載されている企業の多くは、魅力的な優良企業です。市場がアナリスト評価との乖離に気づく前にこれらの銘柄を手に入れるには良い機会かもしれません。