4月16日、ピンタレスト(PINS)の株価が急落しました。終値は前日比-9.72%の76.22ドルとなっています。
クリーブランド・リサーチ社のアナリスト、チャンドラー・コンバース氏が3月期の財務結果について慎重な見解を示したことが圧力になったと見られています。
これはJason Aycock氏がSeeking Alphaに掲載した記事の中で「一部のオムニチャネルの小売業者のピンタレストへの支出が減速している」とのクリーブランド・リサーチの見解を紹介したもので、第1四半期は中間期の予想よりも軟調に終わったようで、一部の代理店やパートナーの支出が第4四半期のレベルから減速しているとのことです。
また、Briefing.comの情報によると、クリーブランド・リサーチ社は、大規模小売業者の動向はまちまちで、新規広告主の純増数が鈍化しており、一部の新規広告主の出稿額が減少していると見ているそうです。
バースタイン社のアナリストであるMark Shmulik氏はリサーチノートの中で、今回の急落は「戦術的な買いの機会」を生み出したと書いています。同氏が調査したところでは、ピンタレスとスナップ(SNAP)の両方に「いくつかの嬉しい驚き」があり、強い消費レベルが見られたと報告。ピンタレストの格付けをアウトパフォーム、目標株価を85ドルとしています。
実際、今回の急落は過剰反応に思える理由が他にもあります。アナリストはすでに第1四半期中の収益成長の減速を予想に折り込んでおり、アナリスト平均の第1四半期の売上の伸びは対前年同期比73.8%増となっており、前四半期の76%増から減少すると予想しています。
経営陣も、第4四半期の決算説明で、第1四半期の収益は70%台前半の成長率になるとの見通しを示していました。このガイダンスは2月4日の報告書の中で示されており、第1四半期に入り1ヶ月過ぎた時点での動向を折り込んだ予想であることも留意すべきかと思います。