4月12日の売上予測の上方修正と新製品の発表を受けて、多くのアナリストがエヌビディア(NVDA)の目標価格引き上げを発表、エヌビディアは4月13日午前の取引で上場来高値を更新しています。
シティ・リサーチ社のアナリストであるアティフ・マリク氏は、買いの評価と目標株価660ドルを掲げていますが、Graceの発表は、「アームの買収が終了してもしなくても、エヌビディアが提供できるものを示している」とポジティブに捉えています。
サスケハナ・フィナンシャルのアナリスト、クリストファー・ローランド氏(ポジティブレーティング、目標株価700ドル)は、Graceチップの発表でエヌビディアの「メッセージは明確だった」と述べています。
エヌビディアがアームがデータセンター分野で普及するために多額の投資を計画していることを示しているとし、データ・クラウドの状況が変化すると予想される2025年には、インテル、AMD、エヌビディアの境界線はさらに曖昧になるとしています。
アウトパフォームのレーティングと675ドルの目標株価を設定するコーエンのアナリスト、マシュー・ラムゼー氏は、M&AがあってもなくてもエヌビディアのGraceの発表は驚きだったと述べています。
エヌビディアが独自のArmベースのCPU製品を発表するのは時間の問題であると見ていたものの、規制当局の審査を受けている最中に公に発表されるとは思っていなかったそうです。
エバーコアISIのアナリストであるC.J.ミューズ氏は、アウトパフォームのレーティングと675ドルの目標価格を設定していますが、今年は供給が改善しているにもかかわらず、需要が供給を上回るとの報告を受けていることから、2021年には1株当たり14ドル以上の利益が出るとの見通しを示しています(ファクトセット社の調査ではアナリストは、2021年の一株当たりの収益を平均13.34ドルと予想)。
ジェフリーズのアナリストであるマーク・リパシス氏は、「買い」のレーティングと680ドルの目標株価を設定していますが、エヌビディアがアマゾンの Amazon Web Servicesとのコラボレーションや、ビジネス顧客向けの新しいソフトウェア製品、新しいAIモデルなどを発表したことは、2025年のEPSを50ドルとしている同氏の主張を裏付けるものだとしています(2020年のエヌビディアのEPSは10ドル)。
ファクトセットによると、エヌビディアをカバーしている38人のアナリストのうち、31人が「買い」、5人が「ホールド」、2人が「売り」の評価をしています。そのうち14人が目標株価を引き上げ、その結果、ファクトセットのデータによると、平均目標株価は前回の642.85ドルから654.47ドルに上がっています。