お奨めクラウドソフトウェア株6つ

BofA証券のアナリスト、ブラッドリー・シルズ氏は4月8日、クラウドベースのソフトウェア株のカバレッジを開始。このグループに属する多くの会社に強気であると発表しました。

これまで中小型の企業向けソフトウェアを担当していたシルズ氏ですが、今回、大規模な企業もカバーすることになったことを表明、「4Mフレームワーク」でソフトウェア企業を評価すると長文のレポートの中で述べています。

同氏が言う4Mとは、market opportunity(市場機会)、 moat(堀)、 margin(利益率)、 management(経営)のこと。

ソフトウェア企業の価値は、対応可能な市場の大きさ、企業の競争上の地位の防衛力、顧客の経済性、そして経営陣の「強さとビジョン」の組み合わせに基づいていると主張しています。

ソフトウェア全体のアドレサブル市場を全世界のGDPの約1%に相当する9,570億ドルと見ているシルズ氏。同氏がお奨めするクラウドソフトウェア株は以下の6つです。

クーパ・ソフトウェア(COUP)

クーパ・ソフトウェアは、企業がどのように資金を使うかについてより多くの制御と可視性を提供するクラウドベースのビジネス支出管理プラットフォームである。2006年の設立以来、購入者とサプライヤーを結びつけ、購入者が調達、費用管理、インボイス処理、支払いを改善することで、資金を節約することを支援してきた。カリフォルニア州サンマテオに本社を置き、2016年10月に公開企業となった。

出所:マネックス証券銘柄スカウター

目標株価:400ドル(4月8日終値 265.5ドル)
クラス最高の顧客経済性と、浸透していないB2B決済での初期牽引力 を持つ。

セールスフォース(CRM)

セールスフォース・ドットコムは、主要なソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)製品である顧客関係管理ソフトウェアのSales Cloudを含むエンタープライズクラウドコンピューティングソリューションを提供している。また、顧客サポートのためのService Cloud、デジタルマーケティングキャンペーンのためのMarketing Cloud、電子商取引エンジンとしてのCommerce Cloud、企業独自のアプリケーション開発が可能となるSalesforce Platform、そのほか、データ統合のためのMuleSoftなどのソリューションを提供する。

出所:マネックス証券銘柄スカウター

目標株価:275ドル(4月8日終値 224.45ドル)
企業のフロントオフィスのデジタルトランスフォーメーションに導かれて、17%以上の有機的売上成長のための機会がまだ存在する。

ハブスポット(HUBS)

ハブスポットは、成長プラットフォームと呼ばれるクラウドベースのマーケティング、販売、およびカスタマーサービスのソフトウェアプラットフォームを提供する。アプリケーションは、単品またはパッケージで利用可能となっている。企業の成長を助けることをミッションとし、インバウンド・マーケティングへの当初の焦点から、マーケティング、販売、サービスへとより広く拡大してきた。2006年に設立され、2014年に株式公開した。マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置いている。

出所:マネックス証券銘柄スカウター

目標株価:600ドル(4月8日終値 514.18ドル)
「膨大な」中小企業のフロントオフィスアプリケーション市場の統合によって、25%以上の長期的な成長が持続する。

サービスナウ(NOW)

サービスナウは、さまざまなビジネス工程を構築し自動化するための製品を備えたクラウド・アプリケーション(ソフトウェア・アズ・ア・サービス/SaaS)を提供する。企業向けのIT機能の開発に特化している。ITサービス管理(ITSM)アプリケーションから事業を始め、IT機能を拡充した後、近年では、自社のワークフロー自動化ロジックを活用し、カスタマー・サービス、人事管理サービス、セキュリティ運営サービスなどITを超えた機能分野へと事業を拡大している。また、アプリケーション開発のためのクラウドベースのプラットフォーム(PaaS)も提供している。

出所:マネックス証券銘柄スカウター

目標株価:650ドル(4月8日終値 524.04ドル)
従業員のワークフロー自動化の取り組みにより、25%以上の長期的な売上成長が期待できる。

スプランク(SPLK)

スプランクは、マシンデータをログ分析するためのソフトウエアを提供する。主力商品であるSplunk Enterpriseはアプリケーション管理、IT運用、セキュリティーなど多様なケースに対応するログ分析機能がある。これまでサービスの多くはオンプレミス型で提供してきたが、Splunk Cloudの導入が進みSaaS型ソリューションが増加している。収益は、ソフトウエア・ライセンスの供与、クラウド・サブスクリプション、メンテナンスやサポート・サービスにより生み出されている。

出所:マネックス証券銘柄スカウター

目標株価:180ドル(4月8日終値 139.98ドル)
成長するオブザーバビリティ市場に「大きな」機会。

ワークデイ(WDAY)

ワークデイは、人的資本管理(HCM)、財務管理、およびビジネスプランニング・ソリューションを提供するソフトウェア会社である。クラウド専用のソフトウェアプロバイダーとして知られている。カリフォルニア州プレザントンに本社を置いている。2005年に創業、現在の従業員数は1万2,000人を超える。

出所:マネックス証券銘柄スカウター

目標株価:300ドル(4月8日終値 257.04ドル)
大企業のバックオフィスアプリケーション市場を主要なクラウドプラットフォームで統合するための有利な立場にある。


このほかにシルズ氏は、アドビ (ADBE)、ドキュサイン (DOCU)、インテュイット (INTU)、マイクロソフト(MSFT)、ヴィーバ・システムズ (VEEV)についても「買い」の評価をしています。

一方、オラクル(ORCL)とヴイエムウェア(VMW)については「ニュートラル」、ショッピファイ(SHOP)については「顧客の経済性が乏しい」という理由で「アンダーパフォーム」と評価しています。

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