ピンタレスト（PINS）が急騰しました。2月11日の終値は87.031ドルで7.29%増。米マイクロソフトが過去数カ月にピンタレスト買収の可能性について同社に打診したと、英紙フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）が報じたことが要因です。
同紙によればマイクロソフトがピンタレストに打診したものの、その後の動きは活発ではないとのこと。
ネックになっていると思われるのはピンタレストの株価。2021年に入ってから30％を越える上昇を記録しており、過去1年間では260％近くの上昇。このため両者が価格面で合意に達するのが難しいと見られています。
マイクロソフトは過去の買収で高値づかみを批判されているため、余計に動きづらいと言われています。
また仮に両者が合意に達したとしても、ソーシャルメディアの肥大化を警戒する近年の規制当局の姿勢から、承認に至る道は厳しいものになると予想されます。
マイクロソフトは2016年に260億ドルで買収したプロフェッショナル・ネットワークのリンクトインを所有していますが、消費者中心のSNSは傘下にありません。近年急速に拡大しているソーシャルメディアへの参入を目指して今回の動きになったものと解釈できます。
先週、ピンタレストは第4四半期の売上を7億600万ドルと発表。前年同期比で76％増となり、ウォールストリートのコンセンサス予想である6億6400万ドルを大きく上回りました。金利、税金、減価償却費、償却前の調整後利益は2億9,900万ドルで、アナリスト予想の2億2,400万ドルをこちらも上回っています。
一般に認められた会計原則に基づかない調整後利益は283%増の2億9,430万ドルとなり、1株当たり43セントとなりました（アナリスト予想は34セント）。
アナリストは、ピンタレストの今年の売上は25億ドル、非GAAP利益は1株あたり83セントになると予想しています。