2月4日のマーケット終了後に決算を発表したピンタレスト(PINS)が時間外で急上昇しています。77.84ドルで引けたあと、この記事を買いている段階(7:46PM EST)で85.3 ドル。9.58%増と大幅に上がっています。
決算の内容
第4四半期の売上は7億600万ドルで、前年同期比76%増。ウォールストリートのコンセンサス予想である6億6400万ドルを大きく上回りました。
調整後のEBITDA(金利、税金、減価償却費、償却費控除前利益)は2億9,900万ドルで、ウォールストリートの予想2億2,400万ドルをこちらも上回っています。
非GAAP利益は2億9,430万ドルで、1株当たり283%増の43セントとなり、予想の34セントを越えました。
1〜3月期の売上は70%後半の増加になると同社は予想しており、これまた57%増と見ていたウォールストリートの予想を上回っています。
投資家との電話会議のために用意されたプレゼンテーションによると、月間平均ユーザー数は4億5900万人で、1年前と比べて37%増加。
ユーザー1人当たりの平均売上(ARPU)は1.57ドルで、前年同期の1.22ドル、第3四半期の1.03ドルから29%増加しました。
米国でのARPUは5.94ドルで、前年同期の4ドル、第3四半期の3.85ドルから急上昇しています。
CFOのトッド・モルゲンフェルド氏は声明の中で、「ホリデーシーズンが早く、長くなった」などの要因があったと述べています。
また株主への手紙の中で好調だった要因を具体的にあげています。
・広告ツールとセールスカバレッジへの投資が、特に好調なホリデーシーズンの間、成果を上げ続けたこと
・広告需要は、さまざまな広告主の規模や業種にわたって旺盛で、小売需要は第3四半期の回復からさらに拡大したこと
ピンタレストについて
ピンタレストはこの1月に少しだけ買いました。株は買ったものの、インスタグラムなどとの違いがわからない。推奨記事などを読むと
ピンタレストは、それが「ソーシャルメディア」サイトであるという考えを否定している。その代わりに、アイデアを共有するためのハブであると考えていおり、”自分の好きな人生を創造するための場所 “だと主張している。
この「アイデア」のアプローチは、ユーザーにとっては効果があるようだ。同社によると、Pinners(ピンタレストのユーザー)の85%が、新しいプロジェクトを始めるときにこのサイトを利用しているという。アイデアは、レシピ、スタイル、ホームプロジェクトを中心に展開されることが多い。
なんて書かれているんですが、どうもピンと来なくて、携帯にアプリを入れてみたりもしましたが、やっぱりわからないままでした。
それが少し理解できるようになったのはこの記事を読んでから。
「Pinterest」はECビジネスに適している? ピンタレストの基礎&経由売上が3倍になった「toolbox」の事例を解説
舩越氏は「ビジュアル探索ツール」と強調。SNSユーザー同士のコミュニケーションでSNSを利用するが、「Pinterest」ユーザーは「他人の暮らしを見るのではなく、自分の暮らしをさらに豊かにするアイデアをビジュアルで発見するために利用している」(舩越氏)
自ら画像をアップするよりも、サービス内で見つけた好きな動画や画像をPin(ピン、保存)して収集、「ボード」(写真や動画をコレクションする機能)に整理して保存するのが主な利用方法となる。
SNSは承認欲求、フォロワーへの告知などで投稿機能が使われるが、「Pinterest」は「何かのアイデア」などアクションへ移したいコンテンツとの出会いを求めてピンをするユーザーが多いという。
などの箇所で、なるほどと得心しました。
だから広告の効果が他のSNSより高いんですね。コスメ関係の商品では他の検索プラットフォームに比べてROAが5倍高いことがわかった事例なども他の推奨記事には書かれていました。
どうやら、アイデアのハブとしてのピンタレストのアイデンティティは、他のソーシャルメディアとは一線を画しているようです。
ショッピファイとの提携で収益化の道筋もついたようですし、米国以外の会員が75%という国際色豊かで、他とは一味違うユニークなSNSは要注目です。