2023年から2024年にかけて、AIブームの中心にいるエヌビディア(NVDA)の株価は驚異的な成長を遂げました。データセンター向けGPUの圧倒的な需要と、AI開発の加速が同社の売上を押し上げています。しかし、投資家にとって気になるのは「次のエヌビディアはどこか?」という点ではないでしょうか。
AI時代の半導体市場は、エヌビディア以外にも大きな成長ポテンシャルを持つ企業が多数存在します。本記事では、エヌビディアの成功に続く可能性があると注目されている3つ半導体銘柄を紹介します。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)
エヌビディアの最大の競争相手として注目されているのが、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)です。従来はPC向けCPU(Ryzen)やデータセンター向けCPU(EPYC)でシェアを伸ばしてきましたが、AI向けGPU市場にも本格参入を果たしています。
2024年にはAI向けGPU「Instinct MI300」を発表し、エヌビディアのH100に対抗する存在となりました。すでにマイクロソフトやメタといったクラウド大手が採用を決定しており、今後の成長が期待されます。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズの強み
- コストパフォーマンスに優れたAI向けGPUを開発しています
- データセンター向けCPU(EPYC)で市場シェアを拡大しています
- ゲーム機(PS5、Xbox)向けカスタムチップ市場で安定した売上を確保しています
AI市場の成長が続く限り、AMDはエヌビディアに次ぐ有力プレイヤーとしての地位を固める可能性があります。
*過去記事「今こそAMDに投資すべき?最新のアナリスト評価と今後の展望をチェック!」
ブロードコム(AVGO)
ブロードコムは、一般投資家にはあまり注目されないことが多いですが、AIインフラを支える重要な半導体メーカーです。特に、AIデータセンターのネットワーク機器に不可欠なスイッチングチップやアクセラレーターを供給しており、AI市場の成長とともに売上を伸ばしています。
2023年にはヴイエムウェアを買収し、ソフトウェア領域にも進出しました。ハードウェアとソフトウェアの両方を組み合わせた包括的なAIデータセンターソリューションを提供できる点がブロードコムの強みです。
ブロードコムの強み
- データセンター向けのネットワーク半導体市場で圧倒的なシェアを持っています
- ヴイエムウェア買収によりAIインフラのトータルソリューションを提供可能です
- 安定したキャッシュフローを持ち、配当も魅力的(配当利回り2%超)です
AIブームが続く限り、データセンター向けインフラを支えるブロードコムの事業は、ますます重要なものとなります。
*過去記事「ブロードコムがAI市場を席巻!ASICチップで成長を加速させる理由とは?」
マーベル・テクノロジー(MRVL)
マーベル・テクノロジーは、エヌビディアやAMDほどの知名度はありませんが、データセンター向けAIチップや自動車向け半導体で成長を続ける企業です。
特に、AIワークロード向けのカスタムチップ市場での成長が期待されており、大手クラウド企業との提携も進んでいます。また、自動運転車向けのAIチップも開発しており、AI+自動車という新たな成長分野に進出している点も魅力です。
マーベル・テクノロジーの強み
- AIデータセンター向けのカスタムチップ市場で成長を遂げています
- 自動運転・5G関連半導体の需要増加による売上拡大が見込まれます
- 時価総額が比較的小さく、成長余地が大きいです
今後、データセンター+自動車AIの両分野での成長が期待されるマーベル・テクノロジーは、AI革命の中で注目すべき銘柄の一つです。
*過去記事「AI革命で株価急騰!マーベル・テクノロジーを見逃すな」
まとめ:エヌビディアの次を狙うならこの3社に注目
現在のAIブームは、エヌビディア一強の状況ですが、業界全体が急成長しており、次に大きく伸びる可能性のある企業が複数存在します。以上に述べた3社は、AI市場の成長を牽引するポテンシャルを秘めています。
銘柄名 | 主な強み | 期待される成長分野 |
---|---|---|
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | AI向けGPU市場でエヌビディアに挑戦 | データセンター、CPU・GPU市場 |
ブロードコム | AIデータセンター向け半導体 | ネットワークインフラ、クラウド |
マーベル・テクノロジー | AI+自動車の分野で成長 | 自動運転、5G通信 |
この3社は、今後数年間で大きな成長が期待される半導体メーカーです。AI市場の進化とともに、「次のエヌビディア」となる可能性を秘めています。
投資家としては、これらの企業の成長戦略を注意深く見守りつつ、AI革命の波に乗る絶好のチャンスを狙っていきたいところです。