半導体業界に暗雲、インテルとAMDがPC需要の悪化を察知

  • 2022年9月20日
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バーンスタインのアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏は、先週、インテル(INTC)とアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の上級幹部と面談した結果、PC市場が「悪化している」という情報を得た旨を記したレポートを発表しました。

インテルについては、同社のDavid Zinsner最高財務責任者が、同社が7月に示した「(2021年に対して)10%ダウン」という年間PC市場ガイダンスよりも「さらに悪化」していると語ったそうです。Zinsner氏によると、データセンター市場も中国での販売不振とマクロ環境の厳しさを背景に弱くなっているそうです。

AMDについては、ビジネスサーバー部門責任者のダン・マクナマラ氏と面談したそうで、現在のPC環境は「混乱」しており、顧客からの見通しも予想より弱い旨を同氏は語ったとのこと。

PC市場については、AMDが事前に発表したPC市場の見通しである前年比「数十%」減よりも悪い傾向にあるとのことです。

ラスゴン氏は、インテルの格付けをアンダーパフォームとし、目標株価を30ドルとしました。AMDについては、アウトパフォーム、目標株価135ドルとしています。

9月19日の市場でインテルは29.24ドル、AMDは76.29ドルで取引されています。

4月にインテルは、今年下半期のPC市場の回復を予測しましたが、その後の数ヵ月間、景況感は悪化する一方でした。IDCによると、6月期の全世界のパソコン出荷台数は前年同期比15%減となっています。その後、インテルとAMDは第2四半期の決算発表時に、2022年通年のパソコン市場予測を下方修正しました。

しかし、今、両社はPC市場全体が、下方修正した予想よりもさらに悪化していると感じていることがラスゴン氏のレポートで明らかになりました。

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