「次の10倍株はこれ!(2021年2月版)」でご紹介した9つの銘柄に間する簡単な説明を詳細版として3回に分けてお届けします。まずはその前編です。
レモネード(LMND)
私の保有株ということで、レモネードについては過去に何本も記事を書いてきました。
その会社概要については、こちら「レモネード「 世界で最も愛される保険会社」を目指して」をご覧ください。
1月の183ドルをピークに足元45%近く株価が下落した理由は最近の決算発表の内容が主因。
「レモネード 決算発表を受け急落」
多くの投資家が懸念しているのは、あまりにも株価のレベルが高すぎるということ。一時は株価売上高倍率が91倍となっていましたので、こんな天文学的な数字はとても実現不可能とされて売りを浴びました。
そうした懸念に対する答えとしては、まだ扱っている保険の種類が少なく、扱っている保険も米国における全国展開を行っているものが少ないという、初期段階の会社であること。これまでその戦略を順調に実行しており、顧客を獲得し、製品を成長させ、市場シェアを徐々に増やしていることです。
損害保険、傷害保険、生命保険の保険料は世界全体で約 5 兆ドルに達しており、この破壊的な挑戦者には成長の余地がたくさんあります。今後3~5年(またはそれ以上)にわたって保有することを念頭に置いて買うべき株です。
グッドアールエックス・ホールディングス(GDRX)
グッドRxホールディングスは、処方薬を安価で提供するためのデジタルヘルスケア・プラットフォームを展開している。糖尿病検査、一般的な診察、血液検査、HIV検査、ビタミンDスクリーニング検査、妊娠検査などのサービスを提供している。
出所:マネックス証券銘柄スカウター
グッドアールエックスは現在、1,500億件以上のデータを収集し、消費者に処方薬の透明性のある価格情報を提供する、健康に特化したソフトウェアプラットフォームです。
毎月490万人以上のアクティブユーザーが、医薬品の購入で200億ドル以上を節約しています。
同社のアプリは、過去3年間で医療アプリのダウンロード数No.1であり、リピート利用率は80%を超えています。
過去12ヶ月間で5億1,000万ドルの売上を記録しており、直近の四半期では前年同期比38%の増収を達成しました(第3四半期決算発表時)。
それ以外にも魅力があります。このヘルスケア業界の破壊者は、非GAAPベースの収益が黒字で、10億ドル以上の現金および現金同等物を保有する強固なバランスシートを持っています。
同社の処方箋サービスの市場規模は、なんと5,000億ドル。さらに遠隔医療や製造サービスを加えると、その市場規模は8,000億ドルにもなります。
しかし、一方で懸念材料もあります。
売上の50%以上を占める最大手4社の顧客に大きく依存していること。株価売上高倍率が非常に高く、現在の株価が将来の姿を織り込み過ぎの割高なものになっていることです。
同社は本日(3月12日)の市場が開く前に決算を発表。2020年の売上高は5億5000万ドルとなり前年比42%増と好調でしたが、年間の純損失が2億9300万ドルを超えたことを明らかにしました(前年は純利益6,600万ドル)。
この発表を受けて同社の株価は前日から-11%ダウン(11:44AM EST. )と大きく下がっています(長期金利上昇によるグロース株全体の下落の影響もありそうですが)。
ただ注意すべきは、今回の損失が、同社の新規株式公開により2億8500万ドルの株式報酬(SBC)を同社のCEOに支払った費用や、4,100万ドルの株式を慈善団体に寄付した費用によって膨らんだものであることです。
これらの費用を考慮すると同社の利益の状況は見かけほど悪いものではないことがわかりますが、まだ支払っていないSBCが1億6,000万ドル残っており、今後2年間で計上される予定であることにも注意が必要です。
同社の経営陣は、本日の決算発表で次の四半期と1年のガイダンスを提示しました。2021年の第1四半期は、前年同期比で30%の売上の成長を見込み、通年では、2020年から30%~32%成長し、7億3,500万~7億5,500万ドルの売上を見込んでいます。
2桁台の成長が見込まれ、今後は営業外費用が減少することから、来年の成功に向けて十分な体制を整えていると評価することもできます。
しかし、株価はまだ売上高の21倍前後で推移しており、バリュエーションの高さが懸念されます。
30%の成長率がそのようなプレミアム評価に値するかどうかを判断して投資に踏み切ることが必要ですが、将来性に魅力を感じ、10倍株を狙う長期投資家にとっては絶好の買い場と言える局面です。
ロク(ROKU)
1月に続き連続でこのリスト入りを果たしました。その会社概要は先月書きましたこの記事をご参照ください。
「次の10倍株はこれ!(詳細版 後編)」
この記事の内容に大きな変化はありませんが、その後のニュースで注目されたのは、ニールセンのnlsn Advanced Video Advertising事業を買収したこと。事業の収益化に貢献するものとしてアナリストが高く評価しています。
この1ヶ月で何よりも注目されるのが株価の下落。100ドルあまり、30%近くも下落しており、10倍株を狙う長期投資家にとっては絶好のエントリーポイントです。