2026年11月6日(金)の米国株式市場は、ハイテク株を中心に買い戻しが入り、前日の急落から反発しました。ナスダック総合指数は264.43ポイント高(1.09%高)の24,579.42、S&P500は23.13ポイント高(0.31%高)の7,376.86となった一方、ダウ平均は237.33ドル安(0.46%安)の51,285.73で取引を終えました。
ただし、週間ではナスダックが3.4%安、S&P500が2.7%安、ダウ平均が0.9%安となり、週末の反発でも週間の下落を取り戻せませんでした。上昇は主にハイテク株に集中し、市場全体への広がりは限定的でした。個人投資家による押し目買いが反発を支えたとみられますが、上昇の持続性には慎重な見方が残っています。来週は10月の消費者物価指数(CPI)などの経済指標が発表され、インフレ動向と株価反発の持続性が注目されます。
以下は、6日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
カーマン・スペース・アンド・ディフェンス(KRMN)
株価変動: +42.29%
詳細: 宇宙開発や防衛関連の航空宇宙部品、推進システムなどを提供する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比66%増の過去最高となる2億200万ドルに達しました。2026年通期の売上高見通しも7億5,500万〜7億6,000万ドルへ引き上げました。宇宙・防衛分野の需要拡大を背景とする高成長が好感され、株価が急騰しました。
ファイアフライ・エアロスペース(FLY)
株価変動: +36.80%
詳細: ロケットや宇宙輸送システムなどを開発する宇宙関連企業です。衛星通信企業ASTスペースモバイルに対し、今後3年間で36基のロケットエンジンを供給する13億ドル超の契約を締結したと発表しました。大型契約による将来の売上高拡大への期待が高まり、株価が大幅に上昇しました。宇宙通信インフラの整備が進む中、ロケット関連部品の需要拡大にも注目が集まっています。
ジェイフロッグ(FROG)
株価変動: +35.33%
詳細: ソフトウェア開発企業向けに、アプリケーションの管理やセキュリティ対策を支援するプラットフォームを提供する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比31%増の1億7,920万ドルとなり、クラウド事業の売上高は60%増加しました。企業のAI活用やソフトウェア開発の高度化に伴う需要拡大が評価され、株価が大幅に上昇しました。
トランスメディックス・グループ(TMDX)
株価変動: +27.92%
詳細: 臓器移植向けの保存・輸送技術や関連サービスを提供する医療技術企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比41%増の2億300万ドルとなりました。2026年通期の売上高見通しも7億6,400万〜7億7,400万ドルへ引き上げました。移植医療における同社の技術やサービスの需要拡大が評価され、株価が大幅に上昇しました。
クオンティニュアム(QNT)
株価変動: +25.99%
詳細: 量子コンピューターのハードウェアやソフトウェアを開発する企業です。2026年通期の売上高見通しを従来の2,800万〜3,200万ドルから3,100万〜3,400万ドルへ引き上げました。量子コンピューティングの商用化に向けた事業拡大への期待が高まり、株価が急騰しました。
イオンキュー(IONQ)
株価変動: +23.16%
詳細: 量子コンピューターの開発や関連サービスを提供する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比336%増の1億7,380万ドルとなり、6四半期連続で過去最高を更新しました。2026年通期の売上高見通しも従来の4億5,000万〜4億6,000万ドルから5億500万〜5億1,500万ドルへ引き上げました。量子コンピューティング事業の成長に加え、買収した半導体製造サービス事業も売上高の拡大に寄与しています。業績見通しの上方修正が評価され、株価が大幅に上昇しました。
*関連記事:イオンキュー決算、売上高336%増で予想突破!通期5億ドル超へ上方修正も赤字拡大が課題
オクロ(OKLO)
株価変動: +22.73%
詳細: 小型原子炉を活用した次世代原子力発電技術の開発を進める企業です。米国の製造企業U.S. Forged Ringsが計画する工場で、大型原子炉部品の製造能力を確保する契約を発表しました。部品の初回納入は2030年を予定しています。将来の原子炉建設に向けたサプライチェーン整備が前進したことが注目され、株価が大幅に上昇しました。AIデータセンターの電力需要増加を背景に、次世代原子力発電への長期的な関心も続いています。
IREN(IREN)
株価変動: +20.02%
詳細: データセンターの運営やAIクラウドサービスを展開する企業です。発表した決算ではAIクラウド事業の売上高が前四半期から約3倍の2億ドルに拡大しました。契約済み案件に基づく年間売上高換算額40億ドル超の達成時期については、2027年1月末から2月末にずれ込む可能性も示しました。業績の拡大とAI計算需要の成長期待が評価され、前日の急落から大幅に反発しました。
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コヒレント(COHR)
株価変動: +13.61%
詳細: AIデータセンター向けの光通信部品や光トランシーバー、レーザー関連製品などを開発・製造する企業です。2027会計年度第1四半期決算では売上高が前年同期比50%増の23億7,000万ドルとなりました。事業売却の影響を調整したプロフォーマベースでは56%の増収です。さらに、2027会計年度のプロフォーマ売上高成長率が60%を超えるとの見通しを示しました。AIデータセンター間を接続する高速光通信技術の需要拡大が期待され、前日の急落から株価が大幅に反発しました。
エアビーアンドビー(ABNB)
株価変動: +11.67%
詳細: 世界各国で宿泊施設の予約プラットフォームを運営する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比19%増の49億ドルとなりました。2026年通期の売上高成長率見通しを10%台後半へ引き上げるとともに、最大120億ドルの新たな自社株買い計画を発表しました。宿泊需要の堅調さと株主還元の拡大が評価され、株価が大幅に上昇しました。
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)
株価変動: +11.04%
詳細: パソコンやサーバー向けCPU、AI向けGPUなどを開発する大手半導体メーカーです。前日の取引ではAIデータセンター建設への規制強化を巡る懸念から17.26%急落しました。しかし、6日は半導体関連株に買い戻しが広がり、大幅に反発しました。AI向け半導体の需要拡大期待が続く一方、政策面の不透明感や設備投資の持続可能性に対する警戒も残っています。
ビストラ(VST)
株価変動: +10.52%
詳細: 米国で発電事業や電力小売事業を展開する大手電力会社です。第3四半期決算では継続事業の調整後EBITDAが前年同期比50%超増の23億7,800万ドルとなりました。2026年通期の調整後EBITDA見通しを71億〜75億ドルに引き上げ、さらに15億ドルの追加自社株買いを承認しました。AIデータセンター向けの電力需要拡大が長期的な成長テーマとなる中、堅調な業績と株主還元策が評価され、株価が大幅に上昇しました。
クラウドフレア(NET)
株価変動: +9.89%
詳細: インターネットのセキュリティ、コンテンツ配信、クラウドサービスなどを提供する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比39%増の7億8,250万ドルとなり、約4年ぶりの高い成長率を記録しました。企業のAI活用拡大に伴うネットワークサービスやセキュリティ需要の増加が注目され、株価が大幅に上昇しました。
*関連記事:クラウドフレア決算で株価急反発!売上高39%増、約4年ぶりの高成長とAI需要が追い風に
スペースX(SPCX)
株価変動: +8.62%
詳細: ロケット打ち上げ、衛星通信、宇宙輸送サービスなどを展開する企業です。前日の取引では、中間選挙後の政治環境やAIデータセンター関連の規制強化、テスラとの合併構想に対する不透明感などが意識され、株価が9.05%下落しました。6日はハイテク株全体に買い戻しが広がる中、同社株も大幅に反発しました。米連邦航空局(FAA)による商業宇宙打ち上げの規制手続き見直しに向けた動きも注目されました。ただし、前の2営業日で生じた下落をすべて取り戻したわけではありません。
モデルナ(MRNA)
株価変動: +5.27%
詳細: ワクチンやメッセンジャーRNA技術を活用した医薬品を開発するバイオ医薬品企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比29%増加しました。2026年通期の売上高成長率見通しを従来の最大10%から15〜25%へ引き上げました。業績見通しの改善が好感され、株価が上昇しました。
エヌビディア(NVDA)
株価変動: +2.78%
詳細: AI向けGPUやデータセンター向け半導体を開発する世界的な半導体企業です。前日の取引ではAIデータセンター規制の強化懸念などを背景に9.26%下落しました。6日は半導体関連株全体が反発し、同社の株価も上昇しました。ただし、前日の下落幅を取り戻すには至らず、AI設備投資の先行きや政策リスクに対する警戒感が引き続き意識されています。
マイクロチップ・テクノロジー(MCHP)
株価変動: -10.02%
詳細: 産業機器、自動車、通信機器などに使用されるマイクロコントローラーやアナログ半導体を提供する企業です。2027会計年度第2四半期決算では売上高が前年同期比42.2%増の16億2,200万ドルとなり、調整後EPSも市場予想を上回りました。しかし、次四半期の調整後粗利益率見通しを64〜65%とし、直近四半期の66.5%から低下する見込みを示しました。半導体株の多くが反発する中、利益率見通しへの懸念が嫌気され、同社株は逆行安となりました。
アクソン・エンタープライズ(AXON)
株価変動: -18.18%
詳細: 警察・法執行機関向けのテーザー銃、ボディカメラ、デジタル証拠管理システムなどを提供する企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比28%増の9億900万ドルとなりました。しかし、通期売上高見通しを引き下げました。大型の連邦政府向けDedrone案件3件に関連する約1億3,000万ドルの売上高を見通しに含めなかったことも影響しています。高成長が続く一方、売上高計上の時期や業績見通しへの不透明感が嫌気され、株価が急落しました。
*関連記事:アクソン株が17%急落!売上28%増でも市場予想を下回り、ドローン契約遅延で通期見通しを下方修正
ドラフトキングス(DKNG)
株価変動: -21.30%
詳細: オンラインスポーツベッティングや関連サービスを展開する企業です。第3四半期決算では損失が市場予想よりも拡大しました。2026年通期の調整後EBITDA見通しを1億7,500万〜2億7,500万ドルとし、新サービス「Predictions」への投資が収益を大きく圧迫する見通しを示しました。短期的な利益成長への懸念が強まり、株価が急落しました。
アイリズム・テクノロジーズ(IRTC)
株価変動: -30.70%
詳細: 心電図などを利用した心臓モニタリング機器や診断サービスを提供する医療技術企業です。第3四半期決算では売上高が前年同期比14.9%増の2億2,160万ドルとなり、2026年通期の売上高見通しも8億9,000万〜8億9,500万ドルへ引き上げました。しかし、既存のZio AT製品の売上高が前年同期並みにとどまり、新型心臓モニタリング製品「Zio MCT」のFDAへの申請予定を2026年から2027年へ延期すると説明しました。業績見通しの引き上げにもかかわらず、主力製品の成長鈍化や新製品の投入時期に対する懸念が強まり、株価が急落しました。
情報ソース
- Barron’s:11月6日の注目銘柄と米国株市場の動向
- StockTitan:11月6日の市場動向、株価変動率、企業発表
- Charles Schwab:米国株市場と雇用統計
- 米労働統計局(BLS):雇用統計
- イオンキュー:2026年第3四半期決算
- コヒレント:2027会計年度第1四半期決算
- ビストラ:2026年第3四半期決算
- マイクロチップ・テクノロジー:2027会計年度第2四半期決算
- オープンドア・テクノロジーズ:2026年第3四半期決算
- スペースX:株価データ
- アイリズム・テクノロジーズ:決算説明会の内
*過去記事 株価変動