日本のAIデータセンター投資が急拡大!150億ドルの巨大計画と恩恵を受ける日本株7銘柄

  • 2026年10月25日
  • 2026年10月25日
  • BS余話

✨ この記事でわかること

  • 日本でAIデータセンターの大型投資が相次ぐ背景と、150億ドル規模の千葉プロジェクトの全貌
  • 米国のデルやアポロ、日本の電設・電力設備メーカーなど、成長の恩恵を受ける企業
  • 電力不足という最大の課題と、投資家が今後注目すべき業績指標

バロンズが、これほど本格的に日本株を特集した記事を掲載したのは、ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが日本の5大商社に投資したことが大きな話題になった時以来かもしれません。

2026年10月24日に掲載された記事では、日本のAIデータセンター建設ラッシュを取り上げ、その恩恵を受ける可能性がある日本企業を詳しく紹介しています。

当ブログ「米国株投資で幸せ作り」は、その名のとおり米国株投資を主なテーマとしています。しかし、米国の有力投資専門誌が日本企業の成長機会にこれほど注目していることは、見過ごせません。

そこで今回は、少し趣向を変えて、日本株に焦点を当ててみたいと思います。

注目されているのは、半導体メーカーのような華やかなAI関連企業ばかりではありません。発電設備、変圧器、電気設備工事、光ファイバーなど、AIインフラを支える日本企業です。

なぜ今、海外の投資家がこうした日本企業に注目しているのでしょうか。バロンズの記事を出発点に、日本のAIデータセンター市場の成長性と、恩恵を受ける可能性がある銘柄を詳しく見ていきます。

日本で大型AIデータセンター計画が相次ぐ

日本のデータセンター市場では、海外のAI企業や投資会社を巻き込んだ大型プロジェクトが進んでいます。

特に注目されるのが、米国のデル・テクノロジーズ(DELL)、国内発電大手JERA、英国のRHAELMによる千葉県でのAIインフラ開発計画です。

3社は2026年10月1日、日本全国へのAIインフラ展開を目指す基本構想について覚書を締結しました。

第1号案件では、JERA千葉火力発電所の敷地を活用し、最大400MW(40万kW)の電力供給能力を持つAIデータセンターを整備する計画です。

投資総額は150億ドル(約2.3兆円)以上と見込まれ、2028年頃の運用開始を目指しています。米国のアポロ・グローバル・マネジメント(APO)も、資金調達面で参加する予定です。

この150億ドルには用地、電力設備、施設建設、AIコンピューティング設備などが含まれており、全額がデルの売上高になるわけではありません。

また、現時点では事業化に向けた覚書と開発計画の段階であり、投資額や稼働時期は今後変更される可能性があります。

米国企業にも広がる日本市場の成長機会

今回の投資拡大は、日本株だけでなく米国株投資家にも重要です。

デルはAIサーバーやラック単位の計算基盤を提供することで、日本市場における事業機会を拡大できます。

アポロにとっては、長期的な電力・デジタルインフラ投資に資金を供給する機会となります。ただし、投資規模がそのまま同社の利益増加につながるわけではありません。

さらに、ロイターが10月13日に伝えた報道では、NTTデータグループが米国のAI開発企業アンソロピック向けのデータセンター建設について最終交渉を進めているとされています。

報道によると、建設予定地は大阪で、受電容量は最大500MW(50万kW)、建設費用は最大約1兆円(約63億ドル)に達する可能性があります。早ければ2028年にも一部稼働を開始する計画です。

千葉プロジェクトの400MWを上回る電力容量が想定されており、日本国内のAIインフラ投資がいかに大規模なものになりつつあるかを示しています。

ただし、NTTデータとアンソロピックの案件は正式な契約成立が確認されたものではなく、事業の規模や条件については今後の発表を確認する必要があります。

米国のAI企業が日本国内に計算基盤を確保する動きは、AIサービスの海外展開が実際のインフラ投資を伴う段階に進んでいることを示しています。

建設ラッシュの恩恵を受ける日本株7銘柄

バロンズの記事では、日本のAIデータセンター市場の拡大によって恩恵を受ける可能性がある複数の企業が紹介されています。その中から、事業内容とAIインフラ需要との関連性を踏まえ、当ブログでは以下の7社に注目しました。

企業名証券コードデータセンター関連事業
クラフティア1959電気設備工事、電力供給設備
関電工1942受変電設備、電気設備工事
三菱重工業7011発電用ガスタービン
ダイヘン6622変圧器、配電設備
富士電機6504電力変換・受配電機器
住友電気工業5802光ファイバー、通信ケーブル
ソフトバンクグループ9984AI投資、国内AIインフラ関連

電気設備工事を手掛けるクラフティア(旧・九電工)と関電工は、データセンター建設に伴う受注増加が期待されます。クラフティアは2025年10月1日に九電工から社名を変更した企業です。

三菱重工業は、安定した電力供給に必要なガスタービン需要の拡大が注目材料です。

ダイヘンと富士電機は、大量の電力を安全に供給・制御するための変圧器や受配電設備を手掛けています。

住友電気工業は、データセンター内部や拠点間の高速通信に使用される光ファイバー関連製品を供給しています。

また、ソフトバンクグループに関連する国内事業では、通信子会社のソフトバンク(9434)が北海道苫小牧市で大型AIデータセンターの整備を進めています。

ただし、これらの企業はAIデータセンター以外にも幅広い事業を展開しています。関連市場の拡大が企業全体の利益にどれほど寄与するかは、個別の受注額や事業利益率を確認する必要があります。

最大の課題はデータセンター向け電力の確保

日本のAIデータセンター建設で最大の障害となるのが、安定した電力の確保です。

AI向けの高性能GPUを大量に稼働させるには、通常のデータセンターを上回る電力と冷却能力が必要になります。

日本政府は電力と通信インフラを一体的に整備する「ワット・ビット連携」を推進しています。従来のように通信網が集中する大都市へデータセンターを建設するだけでなく、電力を確保しやすい地域へ分散させる考え方です。

この点で、JERAの千葉プロジェクトは重要な意味を持ちます。

既存の火力発電所から直接電力を供給することで、送電網への接続工事を待つ時間を短縮できる可能性があります。

一方、天然ガス価格の変動、燃料調達、冷却設備のコストなどは、事業の採算性を左右する要因になります。

北海道がAIデータセンターの新たな拠点に

北海道もAIデータセンターの有力な建設地域として注目されています。

広大な用地を確保しやすく、冷涼な気候によって冷却に必要な電力消費を抑えられる可能性があるためです。

ソフトバンクは北海道苫小牧市で大型AIデータセンターの整備を進めており、2026年度の開業を計画しています。

公式資料によると、開業時は50MW規模とし、将来的には300MW超まで拡大する構想です。北海道内の再生可能エネルギーを活用する計画も示されています。

ただし、広い用地や冷涼な気候だけでは成功は保証されません。通信回線の整備、送電設備、顧客獲得、設備稼働率などが事業の収益性を左右します。

投資家が今後確認すべき3つのポイント

今後のデータセンター関連株を評価する際は、次の3点が重要になります。

第一に、建設計画が実際の受注につながっているかです。発表された投資計画の金額だけでなく、関連企業が獲得した契約額や受注残高を確認する必要があります。

第二に、電力設備や通信設備の供給能力です。需要が急拡大しても、人手不足や機器の納期長期化によって工事が遅れれば、売上計上の時期も後ろ倒しになります。

第三に、利益率の変化です。受注が増えても、資材費や人件費の上昇によって利益率が悪化すれば、株価の上昇が持続しない可能性があります。

また、日本政府によるAIインフラ関連の予算措置や、電力供給の規制緩和も重要な材料になります。

まとめ

日本のAIデータセンター市場は、海外のAI企業、大手IT企業、インフラ投資会社が参入する新たな成長段階に入っています。

今回の動きで注目すべきなのは、AI半導体を供給する企業だけでなく、発電、送配電、電気設備工事、光通信といった周辺産業にも事業機会が広がっている点です。

特にクラフティア、関電工、ダイヘン、富士電機、住友電気工業などは、データセンター建設が実際の受注と利益に結びつくかが重要になります。

米国株では、デルやアポロなどが日本の大型AIインフラ投資に参加しており、成長機会を持っています。

もっとも、データセンターの建設計画が拡大することと、関連企業の株価が上昇することは別の問題です。

今後は発表される投資金額の大きさだけでなく、案件の正式契約、建設進捗、受注増加、利益率の改善を確認することが重要です。

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※本記事は情報の提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。

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