2026年5月27日(水)の米国株式市場は、半導体株の上昇一服にもかかわらず、主要3指数がそろって最高値を更新しました。ダウ平均は183ドル高の5万644.28ドルとなり、S&P500とナスダックも小幅高で終えました。一方、iシェアーズ半導体ETFは約1%下落し、ソフトウェア株も軟調でした。市場では、これまで上昇してきた銘柄から出遅れセクターへ資金が移る「モメンタムの巻き戻し」が意識されました。原油価格は、ホルムズ海峡再開への期待から5.5%下落しました。アマゾンやテスラらが上昇し、消費関連株が相場を支えました。
以下は、27日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ダイコム・インダストリーズ(DY)
株価変動: +25.84%
詳細: 通信インフラやデータセンター関連の建設サービスを手がける企業です。2027年度第1四半期決算が市場予想を大きく上回ったことが好感されました。通信・データセンター需要の強さが確認され、株価は大幅に上昇しました。
アイレン(IREN)
株価変動: +13.48%
詳細: データセンター運営を手がける企業です。デル・テクノロジーズとの間で、エヌビディアの空冷式ブラックウェル・システムを購入する16億ドル規模の契約を発表しました。AIクラウド契約を支える設備投資として評価され、株価は大きく上昇しました。
MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM)
株価変動: +9.10%
詳細: カジノやホテル、リゾート事業を展開する企業です。トゥルイストとJ.P.モルガンが同社株を格上げしました。ラスベガス・ストリップへの消費者回帰が期待され、株価はS&P500構成銘柄の中でも上位の上昇となりました。
ユナイテッド航空(UAL)
株価変動: +6.33%
詳細: 米国の大手航空会社です。原油価格が下落したことで、燃料費負担の軽減期待が高まりました。イラン情勢をめぐる戦争再燃リスクが低下したとの見方も追い風となり、航空株全体に買いが入りました。
ノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)
株価変動: +6.14%
詳細: クルーズ旅行を手がける企業です。原油価格の下落により、燃料費負担の軽減期待が高まりました。旅行関連株への買い戻しも入り、株価は大きく上昇しました。
カーニバル(CCL)
株価変動: +4.75%
詳細: クルーズ船運航を手がける大手企業です。燃料価格の下落が収益改善につながるとの期待から、旅行・レジャー関連株の一角として買われました。中東情勢への懸念後退も追い風となりました。
メタ・プラットフォームズ(META)
株価変動: +3.74%
詳細: Facebook、Instagram、WhatsAppを運営する大手SNS企業です。同社は、Facebook Plus、Instagram Plus、WhatsApp Plusといった有料サブスクリプションプランを順次導入すると発表しました。また、Meta AIについても、日常利用は無料のまま維持しつつ、より高度な創作作業や推論作業向けに有料プランをテストしています。AI関連コストが膨らむ中で新たな売上源になるとの期待から株価は上昇しました。
マイクロン・テクノロジー(MU)
株価変動: +3.63%
詳細: メモリ半導体を手がける大手企業です。前日に時価総額が1兆ドルを超えたことに加え、バークレイズが目標株価を675ドルから1,175ドルへ大幅に引き上げたことが材料視されました。AIデータセンター向けメモリ需要への期待が続き、株価は上昇しました。
*関連記事「マイクロン・テクノロジー株の歴史的急騰は「買い」か?データから読み解く将来性と潜む死角」
デルタ航空(DAL)
株価変動: +3.04%
詳細: 米国の大手航空会社です。原油価格の下落を受けて、燃料コストの改善期待が広がりました。中東情勢への警戒感がやや後退したことも支援材料となり、株価は上昇しました。
アマゾン・ドット・コム(AMZN)
株価変動: +2.47%
詳細: EC、クラウド、広告、AIインフラを展開する巨大テクノロジー企業です。AWSを中心としたクラウド・AI需要への期待が続く中、ハイテク大型株の一角として買われました。AI投資を背景にした大型テック株への資金流入も追い風となりました。
テスラ(TSLA)
株価変動: +1.56%
詳細: 電気自動車、蓄電池、AIロボット、ロボタクシー関連事業を展開する企業です。投資家の関心は自動車販売だけでなく、FSD、ロボタクシー、ヒューマノイドロボットなどAI関連事業にも向かっています。大型グロース株への買い戻しの流れも支援材料となりました。
ウエスタン・デジタル(WDC)
株価変動: +1.13%
詳細: データストレージ関連製品を手がける企業です。サンディスクが同社からスピンオフした後、AIデータセンター向けメモリ需要への期待が高まっています。関連銘柄として買いが入り、株価は上昇しました。
パロアルトネットワークス(PANW)
株価変動: -3.22%
詳細: ネットワークセキュリティやクラウドセキュリティを手がける大手企業です。Zスケーラーのガイダンス不振をきっかけに、サイバーセキュリティ銘柄全体への警戒感が強まりました。AIによる業界構造変化への懸念も重荷となりました。
センチネルワン(S)
株価変動: -3.29%
詳細: AIを活用したサイバーセキュリティサービスを提供する企業です。Zスケーラーの急落を受け、同業のサイバーセキュリティ株にも売りが波及しました。ソフトウェア株全体の不調も影響しました。
クラウドストライク(CRWD)
株価変動: -3.90%
詳細: エンドポイントセキュリティなどを手がけるサイバーセキュリティ企業です。Zスケーラーの弱い売上見通しを受けて、サイバーセキュリティ株全体に売りが広がりました。同社株もその流れに巻き込まれました。
マーベル・テクノロジー(MRVL)
株価変動: -4.59%
詳細: 半導体・ネットワーク関連製品を手がける企業です。AI向けハードウェア需要の強さを確認する材料として、同日引け後に予定されている第1四半期決算に注目が集まりました。決算発表を前に投資家の警戒感が強まり、株価は下落しました。
PDDホールディングス(PDD)
株価変動: -10.38%
詳細: Temuや中国国内のPinduoduoを運営する中国のEC企業です。第1四半期決算がアナリスト予想を下回ったことが嫌気されました。アリババやJD.comとの競争激化も重荷となり、株価は大きく下落しました。
Zスケーラー(ZS)
株価変動: -31.52%
詳細: クラウド型サイバーセキュリティを手がける企業です。売上見通しが市場の期待を下回ったことに加え、AIがソフトウェアやサイバーセキュリティ業界に与える影響への懸念が広がりました。業績ガイダンスへの失望から、株価は急落しました。
*関連記事「Zスケーラー決算が映すAIセキュリティ株の期待値リスク」
*過去記事 株価変動
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